【シドニー時事】オーストラリアのアルバニージー首相は18日、シドニー近郊のビーチで14日に起きた銃撃テロを受け、憎悪犯罪の厳罰化や過激主義を持つ入国者のビザ取り消しなどを柱とするテロ防止強化策を発表した。早期の関連法改正を目指す。テロでユダヤ教徒が標的とされ、容疑者父子と過激派組織「イスラム国」(IS)との関係が捜査される中、豪政府は迅速に対策を進めて暴力の連鎖を断ち切りたい考えだ。
 一連の対策は、関係閣僚らによる国家安全保障委員会で決まった。特定の人種への憎悪で暴力を助長する犯罪の罰則を強化するほか、憎悪をあおる組織の指定制度創設やオンライン上の規制強化などを進める。また、憎悪や社会的分断を行う入国者のビザを取り消したり、新規発給を拒否したりする権限を内相に付与する。 
〔写真説明〕銃撃テロが起きた現場付近で警察官から説明を受けるオーストラリアのアルバニージー首相=15日、シドニー近郊のボンダイビーチ(EPA時事)
〔写真説明〕18日、シドニー近郊・ボンダイビーチで発生した銃撃テロ事件の追悼広場を訪れた人々(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)