子供連れに多い二次災害

さらに、最新資料ではこんな統計もあります。

写真を拡大 No More 水難事故2020(令和2年発表資料)https://www.kasen.or.jp/mizube/tabid324.htmlより引用

二次災害の事故で多いのは、家族連れグループです。子どもが溺れたり流されたりすれば、一緒に行っている大人は当然助けようとしますよね。その際、親も被災者になってしまうパターンが多いということです。さらにこちらの資料も併せてご覧ください。

写真を拡大 No More 水難事故2018(河川財団ニュース No.52号(平成30年7月))http://www.kasen.or.jp/Portals/0/pdf_kasen03/news052.pdfより引用

救助に行った人が、二次災害となった場合、死亡する確率は73.0%もあるのです。一次災害の死亡率が36.2%とあるので、2倍の致死率です。このリスクをちゃんと認識されていますでしょうか?

ニュースを聞いていると、確かに、子どもを助けて親が助からなかったというパターンが多いことを実感されることと思います。

重要なので、ずばっと言います。家族連れで川遊びに出かけたとします。この中で一番水難事故で命を落とす可能性のある人、それは、他ならぬパパ、あなたです。でも、自分は泳げるから大丈夫と過信していませんか? 過信だけで救助のイロハ、知らないってことはないですか?

写真を拡大 No More 水難事故2018(河川財団ニュース No.52号(平成30年7月))http://www.kasen.or.jp/Portals/0/pdf_kasen03/news052.pdfより引用

飛び込んで助けるとか、泳いで要救助者に近寄るというのは、最もリスクの高い方法です。とっさに飛び込んで助けるのは美談じゃないです。救助者が二次災害に遭った際、死亡率は73%にもなるので、さらに三次災害も引き起こす行為です。上記の図をもとに、救助者も要救助者も両方が助かる可能性の高い、正しい手順を踏んだ救助を美談としてほしいです。