2022/12/05
ニュープロダクツ

富士通は、気候変動による災害の激甚化などに対し、気象情報やSNS情報などのさまざまなデータを活用して、平時の状況把握や災害時の被害状況を可視化することで自治体や企業の危機管理業務を支援するSaaS型サービス「Fujitsu デジタルレジリエンスサービス」の機能を拡張して販売する。
同サービスは、災害に関する気象情報、リスク情報、SNS情報などをいち早く収集してプラットフォームへ蓄積し、AI解析・予測を行い、GIS上に可視化する。これにより、どこで何が起きているかをリアルタイムに再現するほか、アラート通知機能により、拠点周辺でのリスク情報をリアルタイムに通知し、関係者への注意喚起を促す。
同サービスを活用することで、自治体や企業は、現在起きている事象を網羅的かつ一元的に把握し、被害状況の集計・報告や被害への対策検討など、災害対応への意思決定を的確に行うことができる。サプライヤー拠点・施設のリスク状況把握にも活用できる。
今回の機能拡張では、従来の機能である各拠点のリアルタイムな気象情報に加え、数時間先までの気象予測情報を時系列で表示する機能を追加し、より早い段階での災害対策を可能とした。さらに、地震の規模や降水量、災害による危険度などをデジタル地図上でリアルタイムに可視化し、アラート通知する新機能を搭載した。
そのほか、過去の災害時の気象データを活用して疑似配信をすることで、実際の災害時と同様の気象状況を再現し、リスクの確認やアラート通知を行う訓練モード機能や、顧客のシステムとの連携を可能とするAPI連携機能などの拡張により、平時から災害時までの危機管理業務をトータルに支援する。
企業向けの販売価格は、基本サービス(リアルタイム状況把握)が1ライセンスあたり年額472万円~、機能追加オプション(拠点状況一覧)が50ライセンスあたり年額200万円~、初期セットアップサービスが60万円~。ライセンス価格はユーザID数によって異なる。自治体向けのライセンスは別途用意する。
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com 編集部
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/09/02
-
-
-
ゲリラ雷雨の捕捉率9割 民間気象会社の実力
突発的・局地的な大雨、いわゆる「ゲリラ雷雨」は今シーズン、全国で約7万8000 回発生、8月中旬がピーク。民間気象会社のウェザーニューズが7月に発表した中期予想です。同社予報センターは今年も、専任チームを編成してゲリラ雷雨をリアルタイムに観測中。予測精度はいまどこまで来ているのかを聞きました。
2025/08/24
-
スギヨ、顧客の信頼を重視し代替生産せず
2024年1月に発生した能登半島地震により、大きな被害を受けた水産練製品メーカーの株式会社スギヨ(本社:石川県七尾市)。その再建を支えたのは、同社の商品を心から愛する消費者の存在だった。全国に複数の工場があり、多くの商品について代替生産に踏み切る一方、主力商品の1つ「ビタミンちくわ」に関しては「能登で生産している」という顧客の期待を重視し、あえて現地工場の再開を待つという異例の判断を下した。結果として、消費者からの強い支持を受け、ビタミンちくわは過去最高近い売り上げを記録している。一方、BCPでは大規模な地震などが想定されていないなどの課題も明らかになった。同社では今、BCPの立て直しを進めている。
2025/08/24
-
-
-
-
ゲリラ豪雨を30分前に捕捉 万博会場で実証実験
「ゲリラ豪雨」は不確実性の高い気象現象の代表格。これを正確に捕捉しようという試みが現在、大阪・関西万博の会場で行われています。情報通信研究機構(NICT)、理化学研究所、大阪大学、防災科学技術研究所、Preferred Networks、エムティーアイの6者連携による実証実験。予測システムの仕組みと開発の経緯、実証実験の概要を聞きました。
2025/08/20
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方