【パリ時事】ウクライナ首都キーウ(キエフ)で1日未明、ロシア軍によるミサイル攻撃があり、ウクライナ国営通信が伝えた警察発表によると、9歳の女児と母親(34)、別の女性(33)の3人が死亡、12人が負傷した。防空壕(ごう)に避難する途中だったという。
 ウクライナ軍は1日、ロシア軍がウクライナと国境を接するブリャンスク州から、キーウを狙ってミサイルを10発発射したものの、全て撃墜したと発表。ただ、ミサイルの残骸が病院や幼稚園を含む市街地に落下したようだ。
 攻撃で妻を失ったという男性は、地元メディアの取材に「空襲警報が鳴り、人々は走って避難したが、(防空壕の扉は)閉まっていた。長い間、何度も何度もノックした。女性がいても、子供がいても、誰も開けてくれなかった。その時、空爆があった」と振り返った。妻と一緒にいた子供は無事だったという。
 ウクライナでは1日は「こどもの日」。キーウのクリチコ市長は、この日のために計画していた全ての行事を中止すると発表した。
 一方、ウクライナ軍と共闘するロシア人武装勢力「ロシア義勇軍団」と「自由ロシア軍団」は1日朝、ウクライナと国境を接するロシアのベルゴロド州に越境作戦を行うとSNSで予告した。ベルゴロド州当局は、侵入は確認されなかったものの、砲撃を受けたと主張。ロシア国防省は「テロの試みを阻止した」と発表した。 
〔写真説明〕1日、ロシアのミサイル攻撃後にキーウ(キエフ)の医療施設付近にできた穴(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)