神奈川県逗子市で2020年2月、マンション敷地斜面の崩落事故に巻き込まれて亡くなった県立高校3年の女子生徒=当時(18)=の遺族が、マンション管理会社「大京アステージ」(東京)と担当者だった男性社員に損害賠償を求めた訴訟の判決が15日、横浜地裁であった。小西洋裁判長は、事故は回避できたと判断し、同社側に計約107万円の賠償を命じた。
 事故は20年2月5日朝に発生。逗子市池子の5階建てマンション敷地内の斜面が風化により崩落し、隣接する市道を歩いていた女子生徒が土砂に巻き込まれ死亡した。
 小西裁判長は、事故前日に斜面上部に約4メートルの亀裂があると把握した男性社員が、市道を管理する逗子市に連絡して通行規制を働き掛けるなどの対応は可能だったと指摘。「崩落の危険性が否定できないと認識できた」と述べ、事故の予見可能性がなかったとは言えないと判断した。 

(ニュース提供元:時事通信社)