【バンコク時事】ミャンマーで2021年に国軍がクーデターを強行してから1日で3年となった。抗議する市民らは民主派の呼び掛けに応じ、外出や出勤を控える「沈黙のストライキ」を行った。一方、ミャンマー人が多く暮らす隣国のタイでは集会が開催され、参加者は民主化指導者アウンサンスーチー氏の解放などを訴えた。
 ミャンマーの最大都市ヤンゴンでは、街を行き交う人や車は通常より減った。フェイスブックへの投稿によると、中部の第2の都市マンダレーなどでも外出する人は少なくなった。
 タイの首都バンコクの国連施設前では200人以上のミャンマー人が集まり、国軍への抗議の象徴である3本指を掲げるなどした。
 ミャンマー南東部モン州出身で、約12年前からタイで家政婦として働く女性(30)は、クーデター後に国軍の空爆で実家を焼かれ、家族は森で避難生活を送る。「国軍は権力維持と市民への攻撃に夢中だ。民主主義に早く戻ることを望んでいる。国際社会は、食料や住む場所がないミャンマーの人々を助けてほしい」と訴えた。 

(ニュース提供元:時事通信社)