【ロンドン時事】欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス(C3S)」は8日、昨年2月から今年1月まで1年間の世界平均気温が観測史上最高の15.02度となり、産業革命前の水準を1.52度上回ったと発表した。地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」は世界の気温上昇を1.5度以内に抑える目標を掲げているが、初めて年間で上回ったことになる。
 今年1月の世界平均気温も13.14度と、同月として最高だった2020年の水準を0.12度上回った。太平洋赤道域東部の海面水温が上昇するエルニーニョ現象は弱まり始めたものの、海面水温は「全般的に異常な高水準」にとどまっているという。
 C3Sは「温室効果ガスの排出を速やかに減らすことが、世界的な気温上昇を食い止める唯一の方法だ」と訴えた。 

(ニュース提供元:時事通信社)