6月28日付のシンガポール紙ストレーツ・タイムズは、北部で建設が進む鉄道新駅ウッドランズ・ノースの工事現場で27日、基礎部分に設置中だった鋼鉄製の補強資材が落下する事故が発生し、作業員の男性(48)が死亡したと報じた。工事を発注した陸上交通庁(LTA)は、元請け業者である五洋建設や下請け業者と連携して遺族支援に当たるという。
 事故は、マレーシアとの越境高速都市鉄道(RTS)のシンガポール側で、午前9時半(日本時間同10時半)頃に発生した。男性は搬送先の病院で死亡した。別の作業員(49)も負傷した。捜査によると、不正の疑いはなく、LTAは、安全手順を強化するため作業の中断を命じた。
 同紙によると、五洋建設は2020年にRTS設置に係る土木工事を9億3280万シンガポールドル(約1100億円)で受注した。駅舎やCIQ(税関・出入国管理・検疫)施設、トンネルの建設を請け負う。21年に着工し、今年1月時点で3分の2が完成済み。年内に工事が完了し、26年末までの運行開始が見込まれる。(シンガポール時事)

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