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今日、社会と企業が共に発展してゆくためには、環境、社会、経済の要素が相互に適切に関連し合って持続的に発展してゆくことの重要性が強く認識されるようになってきた。国連の持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)はグローバルの社会的課題を共有化した形となっている。このような流れが形成された背景には、これまでのわれわれの社会・経済の発展が短期的な経済効率や経済的拡大に極端に偏ってきたためではないか。換言すれば、非経済的要素を結果として軽視してきたためではないかといった反省がある。

社会の環境変化は企業活動に様々なインパクトを与える。その変化の方向性が異なるものであれば、物事の基本的な枠組みを変えてゆく必要がある。当然企業も、既存のビジネスモデルや経営管理の枠組みを変えてゆかなければならない。今後の社会的価値観の変化に対応して、これらの変化に適応して的確に対応し企業が持続的成長を図ってゆくためには、図表-1で示したように経営管理の変革が必要になるものと考える。

企業は社会の中で存在し、その活動を続けるものである。このこと自体が示しているとおり、事業活動は事業を取り巻く環境(社会的価値観、活動地域の社会環境や自然環境など)に大きく依存していると同時に、企業活動自体がそれらに影響を及ぼしているといった認識が今後ますます重要性を増してくる。