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しば副編集長のmi vista
交通機関の理想像変革、JR西の計画運休
7月2日、国土交通省は大型の台風等の接近・上陸する場合などにおける鉄道の「計画運休」のあり方について最終とりまとめを行った。台風や大雨が見込まれる際に、鉄道事業者が事前に予告したうえで運休を行う「計画運休」について、必要であることを明記。事業者があらかじめタイムラインを策定すること、その内容に従って利用者や沿線自治体への情報提供などを行うことが盛り込まれた。この「計画運休」をいち早く実施したのがJR西日本。同社の取り組みを取材した。
2019/08/01
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福祉と防災
特別支援学校での福祉避難所開設訓練
2019年7月24日、東京都大田区で矢口特別支援学校の「福祉避難所開設訓練」が行われました。福祉避難所の指定は全国で2万カ所を超えていますが、ほとんど訓練ができていません。その中で、矢口特別支援学校の福祉避難所開設訓練は今年で7回目になります。今回、初めて訓練の現場を見学させていただいたので、その様子を報告します。
2019/07/31
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もしも大災害で社員が被災したら?
災害弔慰金、遺族と行方不明者家族に最大500万円
災害弔慰金(さいがいちょういきん)は、一定規模の災害(暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波その他の異常な自然現象)により亡くなった方や行方不明になった方のご家族に対し支払われる見舞金です。「災害弔慰金の支給等に関する法律」(災害弔慰金法)が根拠になっています。
2019/07/31
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海外のレジリエンス調査研究ナナメ読み!
第75回:BCMの関係者が考える組織のレジリエンス
BCMの専門家や実務者による非営利団体であるBCI(注1)は、組織のレジリエンスに関するアンケート調査の結果を『Organizational resilience: Perspectives from the industry』という報告書として2019年7月に発表した。アンケート回答者の多くがBCI会員(つまりBCM関係者)だと思われることから、この調査結果はあくまでもBCM関係者が組織のレジリエンスをどのようにとらえているかを表すものと考えるべきであろう。
2019/07/30
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本気で実践する災害食
自助、共助、公助から考える京アニ事件
京アニ(京都アニメーション第1スタジオ)で7月18日、放火事件が発生し、取り返しのつかない痛ましい悲劇が起きました。 私は、この事件をテレビや新聞報道で見たとき腑に落ちない点がいくつかありました。そこで7月26日、火災現場を訪ねてみることにしました。同時に宇治市役所総務課、観光振興課、宇治市消防本部などを取材訪問しました。また京アニ第1スタジオの近隣住民にもお話をうかがいました。そこで得た貴重な情報を取り入れながら、疑問点を解きほぐしてみたいと思います。それは3つの視点、すなわち、会社とその構成員の自助、共助としての地域の役割、事件を取り巻く公助の役割で、順番に述べたいと思います。災害食とはかけ離れた内容ですが、自助、共助、公助という枠組み、そして本気で考えることはどの事故も災害も共通に求められるものです。
2019/07/30
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スマホで情報把握やSOSなど海外安全
兼松コミュニケーションズは「SAFEY危機管理サービス」の販売に注力している。スマートフォンを通じて海外渡航者・駐在員の位置情報把握や365日24時間体制のインシデント情報配信などを実施。国際情勢不安が増す中、海外進出しているグローバル企業や国際協力団体などに訴求している。
2019/07/30
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危機管理の神髄
パラレルな宇宙を旅してみよう
我々の秩序のある合理的なときもある世界と異なり、パラレルな世界では混沌と混乱が支配している。通常の論理のルールは、因果関係といった基本的なものでさえ、適用されない。あまりにも奇妙な場所なので描写することもできない。行って自分で見るほうが良い。 現実の災害はメッシーなので、われわれはこれをシミュレーションによって行うのが一般的である。可能な限り精細なカラフルな災害現場あるいはシナリオを想像してみる。今それをしてみよう。まずは思考の実験である。一瞬自分のことを考えてみる。来月、今日から4週間のカレンダーはどうなっているだろうか?
2019/07/30
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知られていない感染病の脅威
ジカ熱、小頭症など胎児に悪影響
ジカ熱は、ヤブカ属の蚊によって媒介されるジカウイルスによる感染病です。ジカウイルスは、元々野生動物(主にサルと考えられています)と蚊の間で感染サイクルができているのではないかと考えられています。ジカ熱の症状はデング熱に類似しますが、より軽症といわれています。ジカウイルス感染症は、2016年2月5日に感染症新法で四類感染症に指定されました。ジカウイルス病と先天性ジカウイルス感染症に病型で分類されています。
2019/07/29
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安心、それが最大の敵だ
文豪夏目漱石の理科的頭脳・再々説
「漱石論」は、没後100年を超えた今でも、お堅い専門図書・研究論文から末裔によるくだけた読み物に至るまで屋上屋を架すといえるほど氾濫している。まさに「漱石産業」の観を呈している。本稿を書くに当たって注目した2人の学者の「漱石論」を考える。いずれも漱石の「理科的な頭脳」に着目した名論卓説である。まず「内と外からの夏目漱石」(平川祐弘東大教授・文学者)の「理科的な漱石」から引用したい。
2019/07/29
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レジリエントな社会って何?
最終回:事例からの示唆と創造的対応への道まとめ
これまで8回にわたりお付き合いいただきましたキャピタル概念と災害対応についての連載は、本日で最後となります。これまでご紹介した事例と対応を振り返りながら、これからのあるべき「災害対応エコシステム」について考えたいと思います。
2019/07/26
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アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
水害後の子どもの清掃、NGのワケ
日本だけでなく世界中で水害や洪水の話題が絶えませんね。
2019/07/26
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危機管理の神髄
パラレルな宇宙~大災害の本質
激しい振動があなたを快眠から揺さぶり起こす。あなたは目を開ける。真っ暗闇で全く音はしないがまだ寝室にいる。突然マットレスが持ち上げられて波のように揺れ動く。あなたを揺すぶって起こした狂人が戻ってくる。あなたのベッドの下でこれぞとばかり激しく蹴って突き上げる。雷鳴とポップコーンのはじける音と、花火の音の全てが同時に来たような騒音で耳がふさがれる。れんがのビルを擦り合わせているような擦過音もする。しばらくすると揺れは収まりベッドから落ちる。寝室は前後に、激しく揺さぶられておりランプや写真が棚から落下して壊れるのを聞く。
2019/07/26
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海外拠点のBCP、本社が積極的に関与を
トーマツは25日、海外リスクに関する記者勉強会を東京都千代田区の同社で開催。パートナーの中澤可武(かむ)氏がフィリピンでの地震から考える日系企業の海外拠点でのBCP(事業継続計画)のあり方などについて解説した。
2019/07/25
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ワールド ファイアーファイターズ:世界の消防新事情
惨事報道のあり方について
ほぼ毎日のように、世界中で起こった災害、戦争や紛争、残虐な事件、悲惨な事故、テロや殺人犯罪、動物や子どもへの虐待など、さまざまな暴力的な画像や悲しい映像がSNSやテレビ、週刊誌、中吊り広告などから否応なしに伝わってくる。
2019/07/25
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お笑い芸人赤プルと共に学ぼう!ちょっくら防災!
判断力が試される本格的訓練を受けました
「災害対応力講習 [基礎訓練編]〜発災後の72時間を生き延びるために〜」を受けさせていただきました。
2019/07/25
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企業をむしばむリスクとその対策
突然の脅迫文! その時すべきことは?
2000年6月某日朝、製薬メーカーA社宛てに1通の速達郵便が届きました。 封筒には「現金2000万円を支払わなければ、異物を混入した目薬をばらまく」と書かれた脅迫文と共に、A社製の目薬が同封されていました。その目薬は2層に分離している状態で、肉眼でも異物が混入されたものだと判るほどでした。 A社は目薬の販売では国内トップの地位を占める製薬メーカーで、脅迫文が送られてきた6月は、海水浴やプールが徐々に始まる時期で目薬の需要も増えるため年間総売上のおよそ3割を占めるというA社にとっては書き入れ時といってもいい重要な月でした。
2019/07/25
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リスク対策.com 読者サービスセミナー自社だけで簡単にできるBCP訓練 無料体験説明会
BCPを策定しても、どう訓練したらいいのかわからないと悩んでいるリスク担当者の方は多いのではないでしょうか? リスク対策.comでは、予測・予防・対応という危機対応の3つのフェーズに分けて、災害が発生したら何が起きるのか、それをいかに予防することができるのか、もし顕在化したときにどう対応すればいいのかをグループごとに議論してもらうワークショップ研修を開催していますが、その体験説明会を8月27日に開催いたします。
2019/07/25
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SPN、取引支援へ反社データベース
エス・ピー・ネットワーク(SPN)は24日、反社会的勢力のデータベースプラットフォーム「SP RISK SEARCH(エスピー リスク サーチ)」を8月5日から提供すると発表した。国内のみでなく海外の要注意情報もカバー。同社の会員企業が商取引を行う際、反社会的勢力を相手にしないように支援を行う。
2019/07/24
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東京2020大会、企業の交通への懸念高まる
リスク対策.com(運営:新建新聞社)とニュートン・コンサルティング株式会社(本社 東京都千代⽥区、代表取締役社長 副島 ⼀也)は共同で、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技⼤会(以下、東京2020⼤会)に向け、各企業が東京2020⼤会開催における影響をどのように考え、リスク対策にどう取り組んでいるのかアンケート調査を実施した。その結果、東京2020大会に向け、特別に対策を講じる必要があると考えていリスクとしては、「物流遅延(交通渋滞や交通規制)」と「従業員の出社遅延」が最も高く、交通への懸念が高まっていることが明らかになった。東京2020大会の2年前となる昨年から行っている調査で、今回は1年前時点での課題や取り組み状況を聞いた。開催直前となる来年も同様の調査を実施する予定でリスク対策の取り組みを経年変化を探っていく。調査は、ニュートン・コンサルティング株式会社とリスク対策.comのメールマガジン読者を対象に5月21日から6月3日までの2週間かけて行い、204の有効回答を得た。
2019/07/24
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医師が語る感染症への知識のワクチン
風疹、予防接種が唯一の対策
2018年後半から風疹(ふうしん)の報告が増加しています。患者の多くは予防接種を受ける機会がなかった20代後半〜50代までの男性です。風疹は微熱、紅斑性班状丘疹、全身のリンパ節腫脹(しゅちょう)などの症状を特徴とする比較的穏やかな疾患ですが、妊娠中に罹患(りかん)すると胎児に先天性風疹症候群を起こすことがあります。
2019/07/24
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しば副編集長のmi vista
「組織使い捨て型テロ」イスラム国新手法
海外に進出する日本企業に対し医療や渡航安全管理対策といった支援を行っているインターナショナルSOSは5月13日に「スリランカテロ事件と『イスラム国』」と題したレポートをまとめた。4月21日にスリランカで起きたテロに関するもので、あまり知られていない過激派組織をイスラム国(IS)が支援し、テロを行わせるという新たな手法がとられていることを指摘している。
2019/07/24
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本気で実践する災害食
病院の災害食は何人分必要ですか?
災害が発生すると、病院はけが人や急病人で溢れ、医師、看護師は緊迫した状況に追い込まれます。病院の建物が損壊したり、機器類が揺れや浸水により損壊したり、あるいはライフラインが停止してトイレが使えない、手洗いもできないなど、衛生的であるはずの病院が一挙に変貌します。そんな中で、入院患者の食事の準備などができるはずがありません。入院患者、医師、看護師の食事はすべて備蓄食料(災害食)でまかなわなければなりません。大災害に備えて病院はその用意をしているはずですが、果たしてどうでしょうか。
2019/07/23
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拡大するサイバー攻撃の標的
グローバル大企業における最近の巨額な損害事例
以前は、サイバー攻撃の標的といえば個人情報を大量に保有する企業が中心でしたが、最近ではランサムウェア(身代金脅迫マルウェア)を無差別に送りつけるような、業種を問わない「非標的型」のサイバー攻撃が増えています。2017年5-6月に世界中に被害が拡大したWannaCryやNotPetyaと呼ばれたランサムウェアによる攻撃では、世界最大手の海運会社や、世界的にも有名な巨大メーカー等で、オペレーションシステムの障害等による事業中断で、数百億円規模の損害が発生したことが報告されました。 本連載では、最近発生したサイバー攻撃で、グローバル大企業がどのような経緯・原因で被害を受けたのかをご紹介し、同様の事故を防ぐための対策のポイントや、サイバー攻撃による損害を補償する「サイバー保険」の世界的な動向(保険マーケットの変化や購買動向など)を解説していきます。
2019/07/23
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災害時に困るトイレの話
第1回 災害時に水洗トイレは使えなくなる?
皆さん、水洗トイレの仕組みを考えたことがありますか? 私たちの暮らしの根幹を支えているライフラインの1つが「水洗トイレ」です。日々、目にするのは便器部分のみなので、水洗トイレとは便器である、なんて思ってしまいますよね。しかも、ボタンを押すだけで大小便を目の前から流し去ってくれるので、まるで魔法の器です。 ですが、そんな魔法は存在しません。当然ですよね。 水洗トイレの機能を確保するためには、洗浄水を確保するための給水設備、大小便を運ぶための排水設備、そして適切に処理するための下水道施設や浄化槽が必要です。また、これらの設備や施設を稼働するための電力設備も必要です。 つまり、水洗トイレはシステムとして理解する必要があります。もっと言うと、水洗トイレは大小便を水を用いて運び、適切に処理するシステムなのです。
2019/07/22
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安心、それが最大の敵だ
鬼怒川決壊から4年、洪水と治水の歴史
今年も洪水の季節を迎えた。私は洪水問題を考える時、東大名誉教授高橋裕氏の名著「洪水論」の一節を思い出すことを常とする。
2019/07/22