写真を拡大 (出典:BCI / Organizational Resilience)

計画やプロセス、復旧戦略を重視

BCMの専門家や実務者による非営利団体であるBCI(注1)は、組織のレジリエンスに関するアンケート調査の結果を『Organizational resilience: Perspectives from the industry』という報告書として2019年7月に発表した。アンケート回答者の多くがBCI会員(つまりBCM関係者)だと思われることから、この調査結果はあくまでもBCM関係者が組織のレジリエンスをどのようにとらえているかを表すものと考えるべきであろう。

まず本稿のトップに掲載した図は、回答者自身が「組織のレジリエンス」をどのようなものだと考えているかを尋ねた結果である。この設問は次の4つの選択肢の中から、自分自身の理解に最も近いものを選ぶ形となっている(各選択肢の先頭の記号は本稿のために筆者が追加した)(注2)。

(a)By ensuring that the systems, processes and suppliers that support the business are reliable(ビジネスを支えるシステム、プロセス、およびサプライヤーが信頼できることを確実にすることによって実現されるもの)--- 9.0%

(b)By ensuring that the people in the organization are able to cope with change and disruption(組織内部の人々が変化や途絶・混乱(disruption)に立ち向かえるようになることを確実にすることによって実現されるもの)--- 19.2%

(c)By anticipating disruption and having tried and tested plans, processes and recovery strategies (途絶・混乱(disruption)を予測し、検証済みの計画やプロセス、復旧戦略を持つことによって実現されるもの)--- 51.3%

(d)By having a positive culture whereby, in times of stress, everyone pulls together toward a common goal (ストレスがかかっているような状況下での、ポジティブな文化や、共通の目的に向かって全員がまとまって協力し合うことによって実現されるもの)--- 5.1%

回答者の多くがBCM関係者であるからか、計画やプロセス、復旧戦略が重視されているのが興味深い。

なお、(d) が選ばれた割合が小さいため、数字だけを見ると組織文化や人的側面があまり重視されていないように見えるが、これは選択式の設問で (c) が選ばれた結果として、相対的に (d) が少なくなった可能性がある(この設問で複数回答が許されたかどうかは報告書を見ただけでは分からない)。したがってこの結果だけを見てBCM関係者が文化的・人的側面を軽視していると考えるのは早計であろう。

ログイン

この記事は会員限定です。続きは、「リスク対策.com」に会員登録(無料)されている方がご覧いただけます。まだご登録されていない方は、会員登録をお願いいたします。ご登録済みの方は、ご登録時に入力されたメールアドレスとパスワードを入力してログインしてください。

» 新規会員登録(無料)はこちらから

» パスワードをお忘れの方