2025/04/08
防災・危機管理ニュース
【シリコンバレー時事】SNS最大手の米メタ(旧フェイスブック)は7日、外部機関が投稿の事実関係を検証する「ファクトチェック」を米国で廃止したと発表した。真偽の疑わしい投稿に利用者が注釈を付ける「コミュニティーノート」の適用を段階的に広げる。新たな仕組みには、偽情報氾濫への懸念がつきまとう。
メタは1月、コミュニティーノートへの移行を発表。ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、ファクトチェックについて、違反に関する判断の誤りや行き過ぎがあったと説明した。新たな仕組みは、フェイスブック、インスタグラム、スレッズの傘下SNSで展開される。
メタの説明によると、コミュニティーノートは、誤解や混乱を招く投稿に対し、登録したユーザーが注釈を送付。意見が異なる登録者の「十分な数の同意」が得られた場合に公開される。いじめや嫌がらせなどを含む注釈は削除されるという。
コミュニティーノートは、実業家イーロン・マスク氏が買収したX(旧ツイッター)が先行導入。スペインのファクトチェック団体「マルディタ」は、昨年6月の欧州議会選挙で偽情報が記された投稿の15%にしか注釈が付かなかったとの調査結果を公表した。
マルディタは「コンセンサス(複数の人の合意)を真実と同一視することで、ユーザーから貴重な情報を奪っている」と指摘。SNSの普及で情報があふれる中、人々が客観的事実よりも感情や信条を優先させる対応に警鐘を鳴らした。
〔写真説明〕米メタのロゴマーク(EPA時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/05/13
-
「まさかうちが狙われるとは」経営者の本音に向き合う
「困った人を助け、困った人を生み出さず、世界中のデータトラブルを解決します」。そんな理念のもと、あらゆるデータトラブルに対応するソリューションカンパニー。産業界のデータセキュリティーの現状をどう見ているのか、どうレベルを高めようとしているのかを聞きました。
2025/05/13
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/05/05
-
企業理念やビジョンと一致させ、意欲を高める人を成長させる教育「70:20:10の法則」
新入社員研修をはじめ、企業内で実施されている教育や研修は全社員向けや担当者向けなど多岐にわたる。企業内の人材育成の支援や階層別研修などを行う三菱UFJリサーチ&コンサルティングの有馬祥子氏が指摘するのは企業理念やビジョンと一致させる重要性だ。マネジメント能力の獲得や具体的なスキル習得、新たな社会ニーズ変化への適応がメインの社内教育で、その必要性はなかなかイメージできない。なぜ、教育や研修において企業理念やビジョンが重要なのか、有馬氏に聞いた。
2025/05/02
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方