【ワシントン時事】ルビオ米国務長官は11日、2021年7月に起きた反政府デモの弾圧に関与したとして、キューバのディアスカネル大統領らに制裁を科すと発表した。米国への渡航が制限される。米メディアによると、米政府がディアスカネル氏を制裁対象に指定するのは初めて。
 ルビオ氏は声明で、弾圧を通じて数千人を不当に拘束し、現在も700人を超える市民が投獄され、拷問を受けていると指摘。「米国はキューバ市民の人権と基本的自由を擁護し続け、正統性のない独裁政権は歓迎されないとはっきりさせる」と強調した。
 制裁対象には、ディアスカネル氏のほか、ロペスミエラ国防相らやその家族が含まれる。このほか、デモ参加者の拘束に加担したとして、キューバの司法当局者らへのビザ発給を制限。首都ハバナで新たに開業した高層ホテルとの金融取引も禁止した。 
〔写真説明〕キューバのディアスカネル大統領=6月26日、ミンスク(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)