日立製作所と同社グループのハピネスプラネット(東京)は26日、人の仕事や操作を人工知能(AI)が代行する「AIエージェント」が複数で議論することで、経営課題に対し新たな視点やアイデアを提供する自己成長型の生成AIサービスを開発し、企業などへ提供を開始したと発表した。財務や科学、哲学などにそれぞれ精通した600種類のエージェントが議論に加わる。
 新サービス「FIRA(フィーラ)」は、例えば「生成AIがある社会では企業と経営はどう変わるのか」と入力すると、自由至上主義タイプのAIが「社内評価の基軸が『価値創造』だけになる」、倫理学タイプは「卓越した徳の実践が重要」などと意見を出し合う。発言内容だけでなく語気や発言者の感情、腕組みなどの態度次第で議論が白熱し、自律的に深まっていくという。
 一定の議論を経て、議事録と報告書を作成する。経営計画の策定や新規事業立ち上げといった場面での頭の体操、人材育成などへの活用を想定している。すでに日立や一部企業が導入している。 

(ニュース提供元:時事通信社)