2025/09/03
防災・危機管理ニュース
【北京時事】中国軍は3日の軍事パレードで、国産の最新兵器を公開した。特に、新型ミサイルや無人兵器、レーザーや高出力マイクロ波を使った対ドローン兵器が注目を集めた。習近平政権が目指す「世界一流の軍隊建設」に向け、兵器開発の水準を誇示した形だが、軍は汚職が絶えず、作戦能力への影響も指摘されている。
初公開された「東風61(DF61)」は、新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)とみられる。詳細は不明だが、推定射程1万2000キロ以上の「東風41(DF41)」を上回る性能なら米国にとって大きな脅威となる。複数展示された無人機は、ステルス性能を備えているもようだ。魚雷のような形をした無人潜水兵器は、自律攻撃するよう設計されている可能性がある。
北京上空を飛行した最新鋭ステルス戦闘機「殲35(J35)」や早期警戒機「空警600(KJ600)」は、年内に就役する予定の3隻目の空母「福建」での運用が想定されている。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「巨浪3(JL3)」は核弾頭を搭載可能で、中国近海から米本土を攻撃できるという見方もある。
これらの兵器は、習氏が重視する「新質戦闘力」を象徴するものだ。新質戦闘力とは、人工知能(AI)などの最新技術を用い、高度にIT化した戦力を意味する。ロシアのウクライナ侵攻では、ドローンとその対抗兵器が急速に発達。台湾の武力統一も辞さない構えの習政権は、米軍の介入を阻止するため現代戦への対応を急ぐ構えだ。
習氏の肝煎りで2024年に創設された情報支援部隊、軍事宇宙部隊、サイバー空間部隊も初参加。宇宙、サイバー空間に代表される「新たな戦場」への対応も示した。
一方、軍高官の失脚が相次いでいる。今年6月には、軍の最高指導機関である中央軍事委員会の苗華委員が解任された。制服組トップ級の何衛東副主席も3月から動静が途絶えたままだ。理由は不明だが、汚職の疑いが取り沙汰されている。「幹部同士が権力闘争を繰り広げている」(西側軍事専門家)との見方は多く、作戦能力の向上に支障が出ている可能性がある。
〔写真説明〕3日、北京上空を飛行する最新鋭ステルス戦闘機「殲35(J35)」(左)と「殲20(J20)」(AFP時事)
〔写真説明〕3日、北京で開かれた軍事パレードで公開された新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「東風61(DF61)」(AFP時事)
〔写真説明〕3日、北京で行われた軍事パレードで公開された無人機とみられる兵器(EPA時事)
(ニュース提供元:時事通信社)



- keyword
- 中国
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/07/14
-
-
AIによるメール監査で悪意なき不正リスクを事前に検知
昨今、企業の不祥事が多発している。不正会計や金銭の着服、独占禁止法で禁止される談合やカルテルなどが発覚することで企業の信用が失墜し、業績悪化にいたるケースが多い。企業の不正を防ぐ方法で有効なのが、社内のメールモニタリング(メール監査)だ。国際訴訟・不正調査のパイオニアであるFRONTEO(東京都港区)は、リーガルテック分野で培ったノウハウから自社開発したAIエンジン「KIBIT(キビット)」をコア技術に、メール監査で企業の不正リスクを検知するサービスを提供する。膨大な量の電子データから、どのように不正を発見し、未然に防ぐのか。代表取締役社長の守本正宏氏に話を聞いた。
2026/07/13
-
-
困難な工場のサイバーセキュリティ強化机上訓練で隠れていた現場力を発掘(参天製薬)
製造業にとって最も避けたい、売上に直結するサイバー攻撃による工場の稼働停止。しかし、セキュリティ対策の導入は工場ならではの困難があり、簡単にはいかない。参天製薬(大阪市北区、伊藤 毅代表取締役社長)は、サプライアーのランサムウェア感染をきっかけに、2017年から国内外の工場のサイバーセキュリティ対策を強化。工場との対話を重ね、着実に進めている。
2026/07/10
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/07/05
-
「情シス任せ」「コンサル任せ」では終わる
社会機能の維持に欠かせない業種でサイバーインシデントが相次いでいます。事業停止の影響は一企業のビジネスの域を超えサプライチェーン全体に波及。いまやセキュリティは経営の重要課題です。企業を取り巻くサイバーリスクと求められる対策について、日立ソリューションズの扇健一氏と辻󠄀敦司氏に聞きました。
2026/07/03
-





※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方