気象庁は15日正午に、防災科学技術研究所が四国・九州沖に整備した「南海トラフ海底地震津波観測網(N―net)」のうち、沖合システムについて、緊急地震速報への活用を始めた。南海トラフ沿いで大きめの地震が発生した場合、同速報が最大で約20秒早くなるという。
 N―netは高知県室戸市と宮崎県串間市に陸上局があり、ケーブル式の沖合システムと沿岸システムで構成。両システムとも観測点が18カ所あり、地点ごとに地震計と津波用の水圧計がある。沖合システムの津波検知は最大約20分早くなると期待され、昨年11月から気象庁の津波情報などに使われている。沿岸システムも今年6月に完成しており、今後、津波情報や緊急地震速報などに活用される予定。 
〔写真説明〕気象庁=東京都港区

(ニュース提供元:時事通信社)