海外で確認されていたインフルエンザの変異株「サブクレードK」が日本でも拡大していることが1日までに、国立健康危機管理研究機構(JIHS)の調査で分かった。今季のインフルエンザ流行は例年より早く、JIHSはこの変異株が一因になっているとみている。
 JIHSによると、国内で今季流行しているH3型のインフルエンザウイルスに罹患(りかん)した患者を9月以降解析したところ、23検体中22検体がサブクレードKだった。サブクレードKの重症化リスクは従来のウイルスとあまり変わらないという。
 今季はインフルエンザの流行入りが、過去20年で2番目に早かった。11月半ばには、定点医療機関当たりの新規感染者数が警報レベルの30人を超え、同月17~23日には51.12人に上った。
 JIHSは、サブクレードKへの罹患が増えた時期がワクチン接種時期と重なり、十分な抗体を持っている人が少なかったことが早期流行の一因と分析している。
 JIHSは「手洗いやマスクなどで従来と同じように対策してほしい」と呼び掛けている。 
〔写真説明〕インフルエンザワクチンが入った注射器=資料

(ニュース提供元:時事通信社)