2025/10/17
防災・危機管理ニュース
【ベルリン時事】ドイツ自動車各社が、半導体が再び不足する可能性に身構えている。米中対立を背景に、サプライチェーン(供給網)の一部を担っていたオランダ企業からの供給が停滞。影響がどの程度広がるかは不明だが、「車の生産が停止する恐れがある」(独有力紙)との見方も出ている。
問題のオランダ企業は、車や家電向けの半導体を製造する「ネクスペリア」。同社などによると、米商務省は9月29日、親会社の中国企業、聞泰科技(ウイングテック)に昨年12月に導入した米国からの輸出制限を、子会社にも適用すると決定。同30日にオランダ政府が「経済安全保障上のリスク」を理由にネクスペリアの経営権を掌握する異例の措置を講じると、中国商務省は今月4日、同社が中国で製造した製品の輸出を規制した。
自動車メーカーが代替調達先を見つけるのは難しくないとみられる。ただ、部品変更に関する当局の承認手続きに時間を要したり、供給不足によって価格が高騰したりする可能性がある。独紙フランクフルター・アルゲマイネは、「世界的な車生産の停滞」につながると懸念する産業界の声を伝えた。
独自動車大手BMWは「供給網が部分的に影響を受けている」ことを認めた。フォルクスワーゲン(VW)やメルセデス・ベンツも影響を精査している。
〔写真説明〕ベルリン中心部を走る車=資料(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
社長直轄のリスクマネジメント推進室を設置リスクオーナー制の導入で責任を明確化
阪急阪神ホールディングス(大阪府大阪市、嶋田泰夫代表取締役社長)は2024年4月1日、リスクマネジメント推進室を設置した。関西を中心に都市交通、不動産、エンタテインメント、情報・通信、旅行、国際輸送の6つのコア事業を展開する同社のグループ企業は100社以上。コーポレートガバナンス強化の流れを受け、責任を持ってステークホルダーに応えるため、グループ横断的なリスクマネジメントを目指している。
2025/11/13
-
リスクマネジメント体制の再構築で企業価値向上経営戦略との一体化を図る
企業を取り巻くリスクが多様化する中、企業価値を守るだけではなく、高められるリスクマネジメントが求められている。ニッスイ(東京都港区、田中輝代表取締役社長執行役員)は従来の枠組みを刷新し、リスクマネジメントと経営戦略を一体化。リスクを成長の機会としてもとらえ、社会や環境の変化に備えている。
2025/11/12
-
入国審査で10時間の取り調べスマホは丸裸で不審な動き
ロシアのウクライナ侵略開始から間もなく4年。ウクライナはなんとか持ちこたえてはいるが、ロシアの占領地域はじわじわ拡大している。EUや米国、日本は制裁の追加を続けるが停戦の可能性は皆無。プーチン大統領の心境が様変わりする兆候は見られない。ロシアを中心とする旧ソ連諸国の経済と政治情勢を専門とする北海道大学教授の服部倫卓氏は、9月に現地視察のため開戦後はじめてロシアを訪れた。そして6年ぶりのロシアで想定外の取り調べを受けた。長時間に及んだ入国審査とロシア国内の様子について聞いた。
2025/11/11
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/11/11
-
-
-
第二次トランプ政権 未曽有の分断の実像
第二次トランプ政権がスタートして早や10カ月。「アメリカ・ファースト」を掲げ、国益最重視の政策を次々に打ち出す動きに世界中が困惑しています。折しも先月はトランプ氏が6年ぶりに来日し、高市新総理との首脳会談に注目が集まったところ。アメリカ政治に詳しい上智大学の前嶋和弘教授に、第二次トランプ政権のこれまでと今後を聞きました。
2025/11/05
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/11/05
-





※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方