システム障害でビールなどの出荷が滞ったアサヒグループホールディングスは27日、サイバー攻撃による障害の影響で、個人情報191.4万件が漏えいした恐れがあると発表した。勝木敦志社長は同日、東京都内で記者会見し「お客さまに多大なる迷惑をおかけしていることを、心よりおわび申し上げる」と陳謝した。9月29日の障害発生後、社長が公の場で事情説明するのは初めて。
 191万件には、グループ各社に問い合わせなどをした顧客情報152万件と従業員らの情報が含まれる。従業員の情報18件については漏えいが確認されている。段階的に復旧を進め、12月初めにシステムでの受注を再開、来年2月までに納品にかかる日数などの正常化を目指す。併せて接続制限の厳格化や攻撃検知の精度の向上など再発防止策も講じる。
 勝木氏は、出荷停止の影響を受けた飲食店などの顧客への金銭的な補償は内容に応じて個別に対応していく考えを示した。自身の進退に関しては「個人としては責任を全うしたい」と話した。 
〔写真説明〕記者会見で頭を下げるアサヒグループホールディングスの勝木敦志社長(中央)ら=27日午前、東京都千代田区
〔写真説明〕記者会見するアサヒグループホールディングスの勝木敦志社長=27日午前、東京都千代田区

(ニュース提供元:時事通信社)