2026/01/03
防災・危機管理ニュース
【ワシントン、サンパウロ時事】トランプ米大統領は3日、米軍が南米ベネズエラに対する大規模な軍事作戦を行ったと発表した。また、ベネズエラの反米左派マドゥロ大統領と妻が拘束され、国外に移送されたとも明らかにした。米国による攻撃で、中南米の安全保障情勢は一段と緊迫している。
トランプ氏は記者会見で「米軍の軍事力と能力を示す最も衝撃的で効果的、強力な行動の一つだった」と強調した。
ベネズエラ政府は声明で「米国の軍事的侵略」を非難し、攻撃の狙いは石油や鉱物などの資源の略奪にあると主張した。声明の中でマドゥロ氏が全土に緊急事態を宣言し、軍を動員すると表明した。マドゥロ氏の拘束に関しては言及していない。
トランプ氏はSNSで「ベネズエラとその指導者のマドゥロ大統領に対し、大規模な攻撃を成功裏に実施した」と主張。マドゥロ氏の拘束と国外移送を説明し、「この作戦は米国の法執行機関と連携して行われた」と述べた。
AFP通信などによると、ベネズエラの首都カラカスでは現地時間3日未明(日本時間同日午後)、複数回の爆発音が聞こえた。現場では航空機が上空を飛行するような音も聞かれたほか、軍事基地付近では停電も発生した。
ボンディ米司法長官はSNSで、マドゥロ氏と妻が麻薬密輸などを共謀した罪で米国で起訴されていると指摘。「近く米国内の法廷で厳格に裁かれるだろう」と述べた。トランプ氏はFOXニュースに電話で出演し、マドゥロ氏が米海軍の強襲揚陸艦「イオージマ」に乗せられ、司法手続きを受けるニューヨークに向かっていると語った。
米軍は昨年9月以降、麻薬流入阻止を掲げ、ベネズエラに近いカリブ海や東太平洋で「麻薬密輸船」に対する攻撃を繰り返し、これまでに100人以上を殺害してきた。同11月からは空母「ジェラルド・フォード」を展開し、軍事的圧力を強めてきた。
トランプ氏は同時に、マドゥロ氏に退陣を要求し、ベネズエラに対する地上攻撃を「間もなく始める」と繰り返し主張してきた。マドゥロ政権を「外国テロ組織」に指定したほか、ベネズエラ沖で少なくとも2隻の石油タンカーを拿捕(だほ)していた。
ベネズエラでは1999年に左派のチャベス氏が大統領に就任。2013年からはマドゥロ氏が政権を引き継ぎ、米国と四半世紀にわたり対立してきた。
米メディアによると、米中央情報局(CIA)は昨年12月に麻薬を船舶に積み込むために利用されていたとされるベネズエラの港湾施設に対する攻撃を実施していた。
〔写真説明〕3日、爆発後に炎上するベネズエラの首都カラカスの軍事施設(AFP時事)
〔写真説明〕ベネズエラのマドゥロ大統領(右)と妻=2025年5月、モスクワ(EPA時事)
〔写真説明〕3日、ベネズエラの首都カラカスで立ち上る煙=ロイター通信への提供動画より(ロイター時事)
(ニュース提供元:時事通信社)



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