英紙フィナンシャル・タイムズ(FT、電子版)は14日、ドイツ自動車最大手フォルクスワーゲン(VW)が東部ドレスデン工場の生産ラインを閉鎖し、同社設立から88年間の歴史で初めて、国内拠点での自動車生産終了に踏み切ると報じた。VWは欧州や中国など主要市場での販売低迷で業績が悪化し、コスト削減を余儀なくされている。
 VWは中国での販売減や欧州の需要低迷、トランプ米政権の高関税政策などでキャッシュフロー(現金収支)が逼迫(ひっぱく)し、営業黒字確保に向けたコスト削減が喫緊の課題となっている。VWブランドのシェーファー最高経営責任者(CEO)は今回の決定について「経済的観点から不可欠だった」と説明した。 
〔写真説明〕ガラス張りの外観が特徴的な独フォルクスワーゲン(VW)のドレスデン工場=5月14日(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)