防災情報配信サービスを手がけるゲヒルン(東京都千代田区、石森大貴代表取締役)は3月、SaaS型災害危機対応支援システム「CRISIS(クライシス)」の提供を開始した。同社が提供する防災情報アプリ「特務機関NERV防災(以下、ネルフアプリ)」の情報配信技術を基盤とし、企業の事業継続計画(BCP)を支援する機能を追加。法人向けに機能を拡張した。

クライシスは、平時の防災気象データの収集と影響把握、危機対応(ワークフロー)の自動化、インシデント発生時の情報管理と記録機能を主要機能として備える。企業の事業継続を脅かすインシデント発生時、現場のやりとりや外部機関などとの連絡は各所に分散しがちだ。判断に必要なタスクをプラットフォームで一元管理し、円滑な情報共有と指示を可能にする。平時、有事を問わず、情報ハブとしての機能を期待できる。

また、クラウド上で管理するSaaSの仕様を採用し、利便性も高い。災害発生時に、所持するPC端末が故障もしくは代用PCを利用する場合でも、ウェブブラウザーからログインするだけで危機対応にあたることができる。同社では、クライシスの役割を“デジタル指令室”と呼称し、普及に努めている。

 

デジタル指令室が現場の動きを可視化

クライシスは平時と災害発生時、いずれのケースでも機能する。平時では、気象庁や国土交通省、Lアラートなど、ネルフアプリと同等の防災関連情報を集約して提供する。また、気象情報を、自社の拠点や設備などの資産情報の位置と重ねることで、「震度5強以上のエリアにある店舗」や「浸水危険度が高まっている工場」などの条件に該当する情報をリストアップ。従業員の安全確保や経営判断に必要な情報を可視化できる。

災害発生時では、事前に定めたワークフローを自動で実行する。自動化するのは、従業員へのアラートの通知、対応手順、被害報告、報告書作成など。人に頼らないシステムによって、初動対応の遅れを少なくして被害を抑えると同時に、事後検証に必要な情報も時系列で全て記録する。また、サイバー攻撃やシステム障害などのインシデントにも対応する。想定するインシデントに対しての“対応手順の自動化”が主機能のため、ユーザーが備えたいインシデントに応じて、対応策を設定できる。活用の幅が広いことも特徴だ。

 

危機管理担当者の負担を軽減

災害は夜間や休日でも発生する確率が高く、長期化するケースもある。限られた担当者だけで日夜更新される情報を確認し、初動対応から事後報告まで業務を回し続けるのは負担が大きい。個人の経験や、居合わせた人の善意や根性に頼らざるを得ないこともある。

同社では、そうした個々の努力だけで解決が難しい課題に着目し、危機対応を自動化できるシステムを開発した。同社代表取締役の石森大貴さんは「災害対策本部のホワイトボードをデジタル化する気持ちで開発した。ただホワイトボードの機能が全て取り替わるわけではなく、情報を補完する意味合いで利用してほしい」と話す。

 

プレスリリース

 

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リスク対策.com 編集部