全国知事会議が16日、鳥取市で2日間の日程で始まった。急速に進む人口減少に関して、自治体が柔軟な対策を打てるようにする特区創設を国に求めることを決定。大企業の多い東京に集中する地方税収に関して格差是正を求める意見が相次いだが、都が反論する場面もあった。
 阿部守一会長(長野県知事)は冒頭のあいさつで、物価高や世界情勢の不安定化、気候変動など課題が山積していると指摘。「歴史的な大転換期に一致結束し現場から日本を動かしていく」と呼び掛けた。
 会議では「人口戦略行動宣言」を採択。国に対し、生活基盤の維持に向けた規制緩和などを可能とする「人口減少地域特区」の創設を求めるほか、知事会内に対策検討チームを設けることを決めた。
 また、少子化対策や持続可能な地域の環境づくりに関し、若者や女性の意見を積極的に政策に反映させることを提言。この他、地域の実情に応じた外国人受け入れ制度の設計や多文化共生社会の実現、高齢化のピークとされる2040年を見据えた医療・介護体制の構築といった国への要望を盛り込んだ。
 地方税収の格差を巡っては、年末の税制改正作業で結論を得る見通し。会議では「税収の東京一極集中により、行政サービスに地域間格差が出ている」(服部誠太郎福岡県知事)といった声が上がった。これに対し、米国出張で欠席した小池百合子東京都知事の代理を務めた山下聡副知事は「地方交付税制度に問題がある」と主張。是正措置の見送りや、交付税制度の抜本的な見直しを訴えた。 
〔写真説明〕鳥取市で開幕した全国知事会議=16日午前
〔写真説明〕全国知事会議であいさつする阿部守一会長(長野県知事)=16日午前、鳥取市

(ニュース提供元:時事通信社)