2026/07/30
防災・危機管理ニュース
熊本県内で28日に最大震度7を観測した地震では、イオンモール熊本(嘉島町)で爆発が起き、2階部分が崩落するなどした。飲食店エリアから離れた南側中央部の損傷が激しかったが、専門家は配管などから漏れたガスが何らかの要因で引火し、爆発した可能性を指摘する。
爆発事故に詳しい横浜国立大の三宅淳巳・上席特別教授(安全工学)は、「地震の揺れや何らかの外的な圧力により、配管やバルブが損傷すれば、そこからガスが漏れる」と指摘。断線した配線から火花が飛んだり、電気のスイッチを押したりすれば、着火の原因になるとの見方を示した。
イオンによると、爆発があった2階南側中央部には、フードコートにつながるガス供給管があった。三宅特別教授は「被害の大きさからそこが爆発の中心だと思う」と分析。地震などの際にガス供給を遮断する弁が機能せず、「1時間以上ガスが漏れていたとすれば広い空間に充満した可能性はある」と語った。
東京大大学院の茂木俊夫教授(火災・爆発安全)は「窓ガラスのないバックヤードなどにガスがたまり、部屋の圧力が高まって爆発したのではないか」との見方を示す。
ガスは大きな揺れを検知すると供給が停止されるため、一般住宅での爆発は考えにくいと指摘。その上で、「今回の施設にはかなりの配管があったと予想できる。遮断弁が閉じても、配管に残る大量のガスが継ぎ目などから漏れれば爆発することも考えられる」と施設の特徴に言及し、対策として「緩みがないよう配管の継手(つぎて)などを固定する必要がある」と訴えた。
〔写真説明〕地震の発生後に起きた爆発で、建物が激しく損傷した「イオンモール熊本」の内部=29日、熊本県嘉島町(警察庁提供)
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
防災は面白くないと広がらない
地震が起きたとき、スマートフォンに通知された情報を頼りに避難を判断することが多いだろう。緊急地震速報の情報から、いまどのように動くべきかを判断できる、そんな身近な危機管理を習慣づけた1 社が、アールシーソリューション(東京都新宿区)だ。2010 年に提供開始したスマートフォンアプリ「ゆれくるコール」は、緊急地震速報を受信できるアプリとして多くのユーザーが利用している。代表取締役の栗山章さんは、数多くのユーザーに防災の重要性を広めてきた一方で、ビジネスとして成り立たせる難しさにも直面してきたという。これまでのサービス開発の経緯や、防災ビジネスへの価値観を聞いた。
2026/09/09
-
被災施設への再入場判断「戻ってはいけない」では解決しない避難後の問題
大地震が発生し、安全な場所へ避難して一息つくと、人々には「ひとまず危険のピークは過ぎた」という根拠なき安心感が芽生える。そして、さまざまな理由で「避難してきた場所に戻りたい」といった気持ちが生じる。しかし、被害がどの程度なら戻ってよいのかについての明確なルールや事例は、どこを探してもあまり見当たらない。 国には応急危険度判定という仕組みや、施設管理者が建物を緊急点検するための指針などもある。が、これらは避難直後の「戻りたいニーズ」に応える仕組みではない。ここに、避難直後の「再入場」という古くて新しい問題がある
2026/09/09
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/09/08
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/09/07
-
-
-
暗黙知を形式知へ、10年の徹底改善が生きた
熊本市の工務店・新産住拓株式会社(小山英文社長)は、2016年の熊本地震や近年相次ぐ豪雨災害を通じて災害対応を磨き上げてきた。発生当日は、約3割の社員が定休日で社長も不在という条件下にもかかわらず、地震発生から50分で社員の安否確認をおおむね完了し、2時間後にはホームページや顧客専用サイトで被害受付を開始した。
2026/08/24
-





※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方