熊本地震で工場の煙突が倒壊し9人が死亡したことについて、日本製紙の瀬辺明社長は5日、八代市役所で記者会見した。冒頭、「極めて重く受け止めている。亡くなられた方々に深く哀悼の意を表すとともに、ご遺族の皆さまに心よりお悔やみ申し上げる」と述べ、頭を下げた。
 同社は会見で、工場内には煙突が5本あり、このうち、鉄筋コンクリート製の高さ80メートルの煙突が地震で中央部分から崩れたと説明。死亡した9人は、近くにある2階建ての事務所にいて巻き込まれたと明らかにした。ほかにも煙突が2本損傷したという。
 事務所には当時、同社社員と空調メンテナンスに訪れていた取引先の従業員ら11人がいた。このうち、社員2人は救助された。
 倒壊した煙突は1970年に建設されたもので、認可を受けており、法令上の基準は満たしていたと強調。10年前の熊本地震後、補強工事も行っていたという。
 同社は今後、専門家らによる調査委員会を立ち上げ、事故原因などを調べる。工場の閉鎖については「現時点で考えていない」とした。 
〔写真説明〕最大震度7を観測した地震で従業員ら9人が死亡したことを受け、記者会見の冒頭、頭を下げる日本製紙の瀬辺明社長(中央)ら=5日午後、熊本県八代市
〔写真説明〕最大震度7を観測した地震で従業員ら9人が死亡したことを受け、記者会見する日本製紙の瀬辺明社長=5日午後、熊本県八代市

(ニュース提供元:時事通信社)