2026/08/16
防災・危機管理ニュース
中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)のデータ不正に関する同社の調査委員会による報告書が月内にも公表される見通しだ。報告書の焦点は、歴代の経営陣が不正にどこまで関与していたのか。コーポレートガバナンス(企業統治)不全も指摘されており、報告書の内容によっては林欣吾社長や勝野哲会長の経営責任が問われそうだ。
中部電力は、浜岡原発3、4号機の再稼働に向けた原子力規制委員会の審査で、想定される地震の揺れ(基準地震動)に関係するデータを意図的に選定し、基準地震動を過小評価していた疑いが持たれている。同社は1月に調査委を設置。不正を行った具体的な時期や動機を調べている。
林社長は進退を含む経営責任について「報告書の内容で総合的に判断する」と説明している。不正は2012年ごろから行われており、15~20年に社長を務めた勝野会長の責任を問う声もある。
ガバナンス上の問題も指摘されている。18年以降、不正に関する内部通報が複数回あったが、不正は止まらなかった。原子力規制庁が調査に入った25年5月以降、データを上書きするなど不正隠しとみられる作業をしていたことが判明しており、上層部の関与がなかったかも調査の焦点だ。
不正があった原子力土建部は専門性の高さなどから閉鎖的だと問題視されている。林社長は「組織の解体的な再構築に取り組む」と表明。社員と経営陣による意見交換の場を増やし、人材育成を担う社員を原発に配置するなど、組織風土改革に着手している。
〔写真説明〕中部電力浜岡原発=7月11日、静岡県御前崎市
(ニュース提供元:時事通信社)

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