画像を拡大 図1. 情報収集機能の成熟度レベルのイメージ(Microsoftツールの利用例)

情報収集と整理について、事務局の体制がすぐに変えられない状況で、即効性を持ちかつ実効的で、費用を掛けることなく状況を劇的に改善する方法があります。それは情報収集そのものを標準化することです。

危機管理における情報収集機能の成熟度は、Level 0のメールやグループウェアによるExcel運用から始まり、Level 1の標準化、Level 2の情報集約を経て、Level 3の部分自動化へと発展していきます(図1)。ここでは、ステップアップで使うツールも含めて記しています。

Level 1までの取り組み

画像を拡大 表1.被災状況報告シートの記述例

①報告形式の標準化
情報の収集や報告には個人差があるので、ここの統一が最良の方法です。先ず報告してもらう情報を各班が収集する項目ごとに標準化します。例えば、被害概要の項目を正常(緑)/
注意(黄)/重大(赤)/未確認(グレー)の4種類に定めます。

さらに項目の詳細情報は自由記述式で200文字以内程度と設定します。これで、概要と詳細状況を標準化できました。さらに報告者が記載すべき役職、連絡先などの詳細や報告日時とは別の事象確認日時、次回報告タイミングを記載する欄を作ります(表1)。

②分析用の形式
データ分析や利用するために報告様式はExcelシートで統一します。Googleのスプレッドシートでも構いません。事務局は事前に各班と相談し、情報項目を選定します。被害概要の報告項目のように選択式を用いる場合は、ドロップダウン方式で作成します。

重要なのは、いきなりAIや高度な自動化、対策本部のDXを目指す必要はないという点です。多くの企業がLevel 0またはLevel 1に留まっており、まずは報告様式の統一と情報集約基盤の整備だけでも大きな改善効果を得ることができます。