国連環境計画(UNEP)は4日、気候変動に伴う被害を軽減する「適応策」の資金に関する報告書を公表した。2035年までに資金を少なくとも3倍に増やす努力目標の達成には、先進国の拠出額が大幅に不足していると指摘。支援拡大に向け、「気候リスクを管理するための不可欠な投資だ」と呼び掛けた。
 資金拡充の努力目標は、昨年の国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)で合意。報告書によると、35年までに年850億~1200億ドル(約13兆4300億~18兆9600億円)に拡充する必要がある。
 ただ、24年に先進国から途上国に拠出された資金は282億~317億ドル(約4兆4600億~5兆円)にとどまった。支援額の伸びも、23年比で10億ドル(約1580億円)増と頭打ちになっている。
 報告書は、適応策や温室効果ガス排出削減などの不足で起こり得る「損失と損害」にも言及。支援拡充により、排出量が少ない途上国が被害を受ける現状を改善できるとした。 

(ニュース提供元:時事通信社)