さて、本題のOG-IFEの具体的な中身についてふれていきます(スライドは特に記載がないものはすべて東京大学大学院医学系研究科 国際地域保健学教室客員研究員 本郷寛子さん作成)。

まず、このOG-IFEはWHOの「母乳代用品のマーケティングに関する国際規準」、通称WHOコードとWHOの乳幼児食品の不適切なプロモーション(宣伝)を終結させるためのWHOの手引きを前提にしています。

このWHOコードは、すべての赤ちゃんに安全で十分な栄養を供給するために、母乳育児を保護・推進したうえで、必要な場合の母乳代用品の適切な使用を保証することが狙いです。

このWHOコードが作られた背景には、1960年代に発展途上国へ大企業がミルクの宣伝活動をしたことにより、乳幼児の死亡率が上がったことがありました。そのため1970年代から非難の声があがり、国をまたいで国際的な規準を作るべきだという話になり1981年の世界保健総会で決議されました。

この国際規準に日本も1994年にアメリカが賛同した際に賛同しています。ですので、以下の内容は、全然そうはなってないけど?と思う部分もあるかもしれませんが、賛同国であることを意識してお読みください。