3.トイレの対応方法

そこで、トイレの対応方法を説明します。

平成30年(2018年)7月豪雨のときもそうなのですが、浸水時や浸水直後は、上階で生活する方が少なくありませんでした。もちろん、浸水水位によって状況は異なります。

水が引いてしばらくすれば、仮設トイレが配備されるでしょうが、それまでトイレに行かないわけにはいきませんし、また夜間など屋外のトイレに行くことは大変です。水が引いていなければ屋外に行くこと自体無理です。

このようなときに役立つのが「携帯トイレ」です。

携帯トイレとは、簡単に言うと、うんちとおしっこを入れる袋のことで、水が流れなくなった便器にとりつけて、その中に排泄します。

袋の中には吸収シートが入っているタイプと凝固剤を入れるタイプがあります。うんちとおしっこはほとんどが水分なので、それを吸収もしくは凝固して安定化することが目的です。使用後の携帯トイレの処分方法は、市区町村の指示に従うことが必要です。おそらく可燃ごみとして回収するのが多いと思います。

震災でも水害でも水洗トイレが使えなくなる可能性が高いため、トイレの初動対応としては、携帯トイレが必要です。これがなければ事業継続は無理だと思いますし、生活も成り立ちません。従業員の健康確保のため、ぜひ備えてください。

携帯トイレの使い方(動画)は以下を参考にして下さい。
http://www.toilet.or.jp/activities/0311video/

携帯トイレの種類と特徴はこちらを参考にして下さい。
https://www.toilet.or.jp/toilet-guide/product/list.html#group01

 

携帯トイレのポスター
https://www.toilet.or.jp/disaster/123_poster.pdf

まとめ
□建物の排水設備を知ることが重要
□汚水逆流の予兆は、空気の逆流
□汚水の逆流を抑えるには便器内に水のうを置くことが効果的
□浸水時のトイレ初動対応は、携帯トイレが不可欠

(了)