舛添要一前知事時代に発行の「東京防災」。小池知事は「女性視点」をキーワードに新たなガイドを作成する

東京都は25日、2017年度予算案を発表した。災害対応力の強化として前年度比15.6%増の111億円を計上。女性視点の防災ブックの作成や女性防災人材育成に新たに取り組む。

地域防災の女性参加が少ないことや、避難所運営にも女性の視点不足の懸念があることから、新たな取り組みを行う。防災ブックの作成には3億円を計上。女性専門家が中心となり編集し、2015年に発行された「東京防災」のように冊子や電子書籍などを作成する。小池百合子知事が導入に力を入れている、国内でまだ販売されていない乳児用液体ミルクの備蓄・活用についてもコンテンツとして盛り込む方針。2017年度内の発行を予定している。液体ミルクの規格・基準については国に要望を続けていく。

女性防災人材育成事業については3000万円を計上。女性に防災について関心を持ってもらうためのシンポジウムや初歩を学ぶセミナー開催、さらには防災リーダー育成のためのプログラム策定を予定している。避難所運営について女性の声を反映させることを目指す。

小池知事は25日の記者会見で予算案における女性支援策について「液体ミルクの備蓄・活用に向けた検討、女性視点の防災対策など、数多くの取り組みを盛り込んだ」と説明した。

(了)