2017/05/23
防災・危機管理ニュース

国交省は22日、災害時の被害の迅速な把握に衛星画像を活用する協定を宇宙航空研究開発機構(JAXA)と締結した。土砂災害や水害を主な対象とし、被災地の被害を迅速に把握するのが狙い。JAXAの陸域観測技術衛星「だいち2号」は宇宙からレーダーを活用して地表を調査。データを解析して衛星画像を作成するため、夜間やヘリコプターを飛ばすことができないような悪天候時でも地形の変化などの被害状況を把握することができるという。
協定の主なポイントは①災害時の緊急観測のための連絡体制の整備②土砂災害及び水害を対象とした、衛星画像などの活用を推進するためのワーキンググループを設置・運営③職員の衛星画像などの活用能力の向上 の3点。衛生画像などの成果物は実際に災害対応にあたる自治体とも共有する。
国土交通省水管理・国土保全局長の山田邦博氏は「これまでもJAXAは内閣府と協定を結んでいたが、今回改めて(国交省と)協定を結ぶことで、より迅速で効果的な災害対応を実現できる。水害などの災害による逃げ遅れゼロを目指したい」と話した。
(了)
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