2017/05/23
防災・危機管理ニュース

国交省は22日、災害時の被害の迅速な把握に衛星画像を活用する協定を宇宙航空研究開発機構(JAXA)と締結した。土砂災害や水害を主な対象とし、被災地の被害を迅速に把握するのが狙い。JAXAの陸域観測技術衛星「だいち2号」は宇宙からレーダーを活用して地表を調査。データを解析して衛星画像を作成するため、夜間やヘリコプターを飛ばすことができないような悪天候時でも地形の変化などの被害状況を把握することができるという。
協定の主なポイントは①災害時の緊急観測のための連絡体制の整備②土砂災害及び水害を対象とした、衛星画像などの活用を推進するためのワーキンググループを設置・運営③職員の衛星画像などの活用能力の向上 の3点。衛生画像などの成果物は実際に災害対応にあたる自治体とも共有する。
国土交通省水管理・国土保全局長の山田邦博氏は「これまでもJAXAは内閣府と協定を結んでいたが、今回改めて(国交省と)協定を結ぶことで、より迅速で効果的な災害対応を実現できる。水害などの災害による逃げ遅れゼロを目指したい」と話した。
(了)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/09/09
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/09/05
-
-
-
-
ゲリラ雷雨の捕捉率9割 民間気象会社の実力
突発的・局地的な大雨、いわゆる「ゲリラ雷雨」は今シーズン、全国で約7万8000 回発生、8月中旬がピーク。民間気象会社のウェザーニューズが7月に発表した中期予想です。同社予報センターは今年も、専任チームを編成してゲリラ雷雨をリアルタイムに観測中。予測精度はいまどこまで来ているのかを聞きました。
2025/08/24
-
スギヨ、顧客の信頼を重視し代替生産せず
2024年1月に発生した能登半島地震により、大きな被害を受けた水産練製品メーカーの株式会社スギヨ(本社:石川県七尾市)。その再建を支えたのは、同社の商品を心から愛する消費者の存在だった。全国に複数の工場があり、多くの商品について代替生産に踏み切る一方、主力商品の1つ「ビタミンちくわ」に関しては「能登で生産している」という顧客の期待を重視し、あえて現地工場の再開を待つという異例の判断を下した。結果として、消費者からの強い支持を受け、ビタミンちくわは過去最高近い売り上げを記録している。一方、BCPでは大規模な地震などが想定されていないなどの課題も明らかになった。同社では今、BCPの立て直しを進めている。
2025/08/24
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方