2017/12/01
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
手順その1、「塩漬け」
桜と同時に準備しておくのは、豚バラ肉です。薫製が保存食となるのは、いぶされるからというだけではなく、下ごしらえにも理由があります。それが塩漬けです。
市販のものは、自家薫製に近いものでも砂糖が入っていることが多いのですが、うちは砂糖ぬきの塩だけのワイルドな味が好みなので、塩と香辛料だけで漬け込みます。香辛料も最近は黒胡椒のみにしています。塩とスパイスはあらかじめ混ぜておいた方がむらになりません。塩は、肉の2%くらいですが、感覚として、肉全体がざらっと塩に覆われるくらいまぶせば大丈夫です。
塩漬けは、浸透圧を利用して、水分を外に出すので保存食になります。じっくり水抜きをしたいので、うちでは2週間塩漬けにして冷蔵庫で保管します。1週間の場合でも味に変わりはありませんでした。このままでも非常食にはなりますね(でも相当塩辛いです)!
手順その2、「塩抜き」
このままでは塩辛いので、塩抜きをします。流水でするというレシピもあるようですが、菌の繁殖防止からかもしれません。でも、うちでは、ジップロックの中に水をいれて、2時間から4時間浸しています。長いほうが塩味が薄味に、短いほうが濃い味になります。
手順その3、「風乾」
ここが薫製作りの2番目のクライマックスかなって思います。だって「風乾」って言葉がかっこよくないですか?言葉どおりなのですが、「風で乾かす」のです。風ですよ。風。冷蔵庫とか扇風機ではなく。アウトドアの達人のみが知っている言葉みたいでいい感じです。「今日は薫製の風乾があるから、早く帰るわ」なんて職場で使ってみてほしいです。
そのまま肉を針金などにひっかけて、ワイルドに家の外に吊るすこともできますが、蝿や鳥が心配なので、夜に乾かしたり、干物用ネットにいれて干します。猫ちゃんも狙いにくるので、ジャンプして届かない位置に置くのがよいです。
この、見えないけど確実に来る侵入者を想定して動くなんてこと、都会の生活ではあんまりないことなのかな〜と思って、風乾はやっぱりクライマックスその2だと思うのです。
うちは一晩吊るしていますが、2〜3時間でも仕上がりに差はありませんでした。
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