ロシアのウクライナ侵攻を受けて、エネルギー価格が上昇している。これまではエネルギー消費量を削減し、再生エネルギーへの移行を長期的に進めることはリスクマネジメントとして考慮されていたが、今やコストを考慮したネルギーの確保は喫緊の大きなリスク要因になっている。実際、電力の安定供給が見込める地域の工場の生産量を増加させ、電力コストが高い地域での操業を落とすといった対応策を取る企業も出て来ている。こうした対策を進めるためには、いくつかのポイントを押さえるべきである。

エネルギー使用量を知る

まずは自社のエネルギー診断を実施して、どのくらいのエネルギーを使用しているのか、もっとも多くのエネルギーを使用しているところはどこか、どのような設備や機械で電源を切ることができるかなど、実態に基づいて検討することである。場合によっては、電力供給業者はビジネスとして、そうした診断サービスを提供していることもあるので、それを活用することも、また彼らの提案を参考にすることもありうる。