2024/08/01
防災・危機管理ニュース
【ロンドン時事】英イングランド銀行(中央銀行)は1日、政策金利を0.25%引き下げ、5.00%にすると発表した。前日まで開いた金融政策委員会で決めた。利下げは、新型コロナウイルス感染拡大を受けて緊急緩和を実施した2020年3月以来、4年5カ月ぶり。
ロイター通信がまとめた市場予想と一致した。9人の政策委員のうち5人が賛成し、残る4人は据え置きを主張した。インフレ圧力が十分に緩和されたかどうかで意見が分かれたとみられ、僅差での利下げ決定となった。
イングランド銀は声明で、5月と6月のインフレ率が目標の2%に達したことに言及。「過去の外部ショックの影響は緩和されており、インフレが持続するリスクの軽減にも一定の進展が見られた」として、「現時点では、政策による景気の抑制度合いを若干緩めることが適切だ」と指摘した。
ベイリー総裁は「利下げが早過ぎたり、下げ幅が大き過ぎたりしないよう注意しなければならない」と述べ、追加利下げを慎重に進める考えを示した。
主要中銀では、6月に欧州中央銀行(ECB)が4年9カ月ぶりに利下げを決定。米連邦準備制度理事会(FRB)も9月に利下げに踏み切るとの見方が市場で広がっている。一方、日銀は7月31日の金融政策決定会合で追加利上げを決めた。
〔写真説明〕英イングランド銀行=ロンドン(EPA時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

- keyword
- 英国
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/06/17
-
サイバーセキュリティを経営層に響かせよ
デジタル依存が拡大しサイバーリスクが増大する昨今、セキュリティ対策は情報資産や顧客・従業員を守るだけでなく、DXを加速させていくうえでも必須の取り組みです。これからの時代に求められるセキュリティマネジメントのあり方とは、それを組織にどう実装させるのか。東海大学情報通信学部教授で学部長の三角育生氏に聞きました。
2025/06/17
-
-
入居ビルの耐震性から考える初動対策退避場所への移動を踏まえたマニュアル作成
押入れ産業は、「大地震時の初動マニュアル」を完成させた。リスクの把握からスタートし、現実的かつ実践的な災害対策を模索。ビルの耐震性を踏まえて2つの避難パターンを盛り込んだ。防災備蓄品を整備し、各種訓練を実施。社内説明会を繰り返し開催し、防災意識の向上に取り組むなど着実な進展をみせている。
2025/06/13
-
「保険」の枠を超え災害対応の高度化をけん引
東京海上グループが掲げる「防災・減災ソリューション」を担う事業会社。災害対応のあらゆるフェーズと原因に一気通貫の付加価値を提供するとし、サプライチェーンリスクの可視化など、すでに複数のサービス提供を開始しています。事業スタートの背景、アプローチの特徴や強み、目指すゴールイメージを聞きました。
2025/06/11
-
-
その瞬間、あなたは動けますか? 全社を挙げた防災プロジェクトが始動
遠州鉄道株式会社総務部防災担当課長の吉澤弘典は、全社的なAI活用の模索が進む中で、社員の防災意識をより実践的かつ自分ごととして考えさせるための手段として訓練用のAIプロンプトを考案した。その効果は如何に!
2025/06/10
-
-
緊迫のカシミール軍事衝突の背景と核リスク
4月22日にインド北部のカシミール地方で起こったテロ事件を受け、インドは5月7日にパキスタン領内にあるテロリストの施設を攻撃したと発表した。パキスタン軍は報復として、インド軍の複数の軍事施設などを攻撃。双方の軍事行動は拡大した。なぜ、インドとパキスタンは軍事衝突を起こしたのか。核兵器を保有する両国の衝突で懸念されたのは核リスクの高まりだ。両国に詳しい防衛省防衛研究所の主任研究官である栗田真広氏に聞いた。
2025/06/09
-
危険国で事業展開を可能にするリスク管理
世界各国で石油、化学、発電などのプラント建設を手がける東洋エンジニアリング(千葉市美浜区、細井栄治取締役社長)。グローバルに事業を展開する同社では、従業員の安全を最優先に考え、厳格な安全管理体制を整えている。2021年、過去に従業員を失った経験から設置した海外安全対策室を発展的に解消し、危機管理室を設立。ハード、ソフト対策の両面から従業員を守るため、日夜、注力している。
2025/06/06
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方