2025/02/24
防災・危機管理ニュース
【ベルリン時事】23日投票のドイツ連邦議会(下院、定数630)選挙は即日開票され、保守野党キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が208議席を獲得して第1党の座を確保。2021年以来となる政権への復帰が確実となった。ショルツ首相率いる中道左派・社会民主党(SPD)は120議席にとどまり、歴史的大敗を喫した。移民排斥を訴える極右「ドイツのための選択肢(AfD)」は152議席で、第2党へ躍進した。
選挙管理委員会の暫定集計結果によると、CDU・CSUは得票率28.5%(21年前回選挙24.2%)で4.3ポイント増。AfDは20.8%(同10.4%)と倍増し、過去最高を記録した。一方、SPDは16.4%(同25.7%)と3番手に甘んじ、第2次大戦後初めて20%を割り込んだ。
CDU・CSUは選挙戦で、寛容な難民政策や積極的な温暖化対策の見直しを主張した。メルツCDU党首は23日夜、勝利を宣言。「欧州で再び存在感を示す」と述べ、次期首相として指導力を発揮することに意欲を示した。一夜明けた24日の記者会見で、SPDとの連立形成を目指すと発表。4月20日ごろまでに新政権を発足させる意向で、事前協議に着手する。
AfDは移民や難民による重大事件が相次ぐ中で支持者を増やした。ワイデル共同党首は「歴史的な成功だ」と喜びを語った。移民対応や経済対策で十分に成果を出せなかったショルツ氏は「苦しい結果だ」と表情をこわばらせた。
〔写真説明〕23日、ベルリンで開かれた選挙集会で演説するキリスト教民主同盟(CDU)のメルツ党首(AFP時事)
〔写真説明〕23日、ベルリンで開かれた選挙集会で笑顔を見せるドイツ極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のワイデル共同党首(中央)(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)


防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
備蓄燃料のシェアリングサービスを本格化
飲料水や食料は備蓄が進み、災害時に比較的早く支援の手が入るようになりました。しかし電気はどうでしょうか。特に中堅・中小企業はコストや場所の制約から、非常用電源・燃料の備蓄が難しい状況にあります。防災・BCPトータル支援のレジリエンスラボは2025年度、非常用発電機の燃料を企業間で補い合う備蓄シェアリングサービスを本格化します。
2025/04/27
-
自社の危機管理の進捗管理表を公開
食品スーパーの西友では、危機管理の進捗を独自に制作したテンプレートで管理している。人事総務本部 リスク・コンプライアンス部リスクマネジメントダイレクターの村上邦彦氏らが中心となってつくったもので、現状の危機管理上の課題に対して、いつまでに誰が何をするのか、どこまで進んだのかが一目で確認できる。
2025/04/24
-
-
常識をくつがえす山火事世界各地で増える森林火災
2025年、日本各地で発生した大規模な山火事は、これまでの常識をくつがえした。山火事に詳しい日本大学の串田圭司教授は「かつてないほどの面積が燃え、被害が拡大した」と語る。なぜ、山火事は広がったのだろうか。
2025/04/23
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/22
-
帰宅困難者へ寄り添い安心を提供する
BCPを「非常時だけの取り組み」ととらえると、対策もコストも必要最小限になりがち。しかし「企業価値向上の取り組み」ととらえると、可能性は大きく広がります。西武鉄道は2025年度、災害直後に帰宅困難者・滞留者に駅のスペースを開放。立ち寄りサービスや一時待機場所を提供する「駅まちレジリエンス」プロジェクトを本格化します。
2025/04/21
-
-
大阪・関西万博 多難なスタート会場外のリスクにも注視
4月13日、大阪・関西万博が開幕した。約14万1000人が訪れた初日は、通信障害により入場チケットであるQRコード表示に手間取り、入場のために長蛇の列が続いた。インドなど5カ国のパビリオンは工事の遅れで未完成のまま。雨にも見舞われる、多難なスタートとなった。東京オリンピックに続くこの大規模イベントは、開催期間が半年間にもおよぶ。大阪・関西万博のリスクについて、テロ対策や危機管理が専門の板橋功氏に聞いた。
2025/04/15
-
BCMSで社会的供給責任を果たせる体制づくり能登半島地震を機に見直し図り新規訓練を導入
日本精工(東京都品川区、市井明俊代表執行役社長・CEO)は、2024年元日に発生した能登半島地震で、直接的な被害を受けたわけではない。しかし、増加した製品ニーズに応え、社会的供給責任を果たした。また、被害がなくとも明らかになった課題を直視し、対策を進めている。
2025/04/15
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方