2025/03/31
防災・危機管理ニュース
【バンコク時事】ミャンマー中部を震源とする大規模地震は31日、被災者の生存率が急激に下がるとされる発生から72時間を迎えた。ミャンマーの被災地や隣国タイのビル崩壊現場では救急隊員らが懸命な捜索を続けるが、がれきなどに阻まれ難航。余震や暑さも障害となっている。ミャンマー国軍は同日、死者が2056人に達したと発表した。
地震は28日午後0時50分(日本時間同午後3時20分)ごろに発生。ミャンマーでは震源に近い第2の都市マンダレーや、クーデターで実権を握った国軍と抵抗勢力の戦闘が行われていたザガイン地域などで甚大な被害が出た。国軍によると負傷者は3900人以上。日本人1人を含む多数の安否不明者がおり、死傷者はさらに増える見込み。
独立系メディアによると、マンダレーでは31日、中国やロシアなど海外からの援助隊も加わって捜索を実施。日中は気温が40度前後まで上昇する厳しい環境の中、低層部分がつぶれた11階建てマンションやホテルから妊婦ら複数の生存者が救出された。ただ、救助隊は「小さな余震が続いており、難しい作業を強いられている」と明かした。
ザガイン地域では海外の援助隊がまだ到着していないとみられ、救助の遅れが指摘される。国軍が地元のボランティアチームによる活動を許可しなかったという情報もある。
タイの首都バンコクのビル崩壊現場では31日、新たに女性1人の遺体が見つかり、死者は計12人となった。がれきが山のように積み重なり作業は難航しており、依然75人が見つかっていない。チャチャート・バンコク都知事は「全力で捜索を続ける」と強調した。
〔写真説明〕30日、ミャンマー中部マンダレーの建物崩壊現場で捜索活動を行う救助隊員ら(EPA時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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