【カイロ時事】イスラエル軍報道官は20日、パレスチナ自治区ガザの中心都市ガザ市に対する攻撃の「第1段階」を開始したと明らかにした。ロイター通信の取材に語った。「予備的作戦」としつつ、「軍部隊は既にガザ市の郊外を掌握した」と説明。今後、イスラム組織ハマスに対するイスラエル軍の作戦が拡大すれば、住民の犠牲増加は避けられない。
 今回の攻撃開始は、ネタニヤフ政権が先の治安閣議で承認したガザ市制圧計画の一環とみられる。作戦は当初、10月7日までに住民を退避させた後に開始する予定だったため、イスラエルとハマスの停戦交渉に時間の猶予が与えられるとみられていた。しかし、20日にハマスと軍が衝突する事案が発生。ネタニヤフ首相はハマスの拠点制圧に向け、予定を前倒ししたという。
 地元メディアによると、ネタニヤフ政権は20日に6万人の予備役を招集する方針を表明。ネタニヤフ氏とカッツ国防相は21日、本格的なガザ市の制圧計画を承認する見通しだ。 
〔写真説明〕20日、イスラエル軍の空爆を受けるパレスチナ自治区ガザの中心都市ガザ市(ロイター時事)

(ニュース提供元:時事通信社)