北海道の太平洋側は21日未明、低気圧が通過したため大雨となり、釧路や十勝地方で線状降水帯が発生した。気象庁が2021年6月に線状降水帯の発生情報の運用を始めてから、道内で発表されたのは初めて。苫小牧市や厚真町、釧路市では1時間雨量が80~120ミリとの記録的短時間大雨情報が相次いで出された。
 低気圧は午後には千島付近へ進み、同庁は引き続き強風や高波に注意するよう呼び掛けた。道の午後2時のまとめでは、新ひだか町で2人が軽傷。住宅の床上浸水が苫小牧市と釧路市で計4棟、床下浸水が両市などで計11棟あり、一部損壊が網走市で2棟あった。
 えりも町・目黒では午前3時10分までの12時間雨量が226.0ミリに上った。釧路市・二俣では午前5時20分までの同雨量が186.5ミリとなり、この地点の統計史上最多記録を更新。根室市では午前5時50分すぎに最大瞬間風速31.4メートルを観測した。 

(ニュース提供元:時事通信社)