2025/11/18
防災・危機管理ニュース
小野田紀美経済安全保障担当相は18日の記者会見で、中国政府が日本渡航を避けるよう自国民に呼び掛けたことに関し、日本企業が中国へ過度に依存することに警鐘を鳴らした。「気に入らないことがあれば、すぐに経済的威圧をしてくるところに依存し過ぎることはサプライチェーン(供給網)だけでなく観光にもリスクだ」と指摘し、「リスク低減」を考慮するよう促した。
中国政府は「治安情勢が良くない」などとして、日本への留学を慎重に判断することも求めている。自民党の有村治子総務会長は18日の会見で、警察庁に問い合わせた結果として、例年と比べて日本国内で中国人を巡って治安が悪化した事実は認められないと反論。「事実に基づいて冷静な議論がなされることは極めて大事だ」と述べた。
日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)は会見で国内観光業への影響に触れ、「中国人観光客がゼロになっても成り立つビジネスモデルを目指してもらいたい」と強調した。台湾有事を巡る高市早苗首相の国会答弁については「撤回の必要はない」との認識を示しつつ、「特定のケースに当てはめて発言するのは控えた方がいい」と語った。
〔写真説明〕グループインタビューで質問に答える小野田紀美経済安全保障担当相=17日、東京都千代田区
(ニュース提供元:時事通信社)

- keyword
- 中国
防災・危機管理ニュースの他の記事
- 青森で震度3
- ベゾス氏、AI新企業設立=9600億円調達か―米報道
- 中国依存は「リスク」=小野田経済安保相が警鐘
- 長期金利、17年半ぶり高水準=株5万円割れ、円とのトリプル安に―東京市場
- 独中、緊張緩和図る=レアアース問題で協調
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/11/18
-
企業存続のための経済安全保障
世界情勢の変動や地政学リスクの上昇を受け、企業の経済安全保障への関心が急速に高まっている。グローバルな環境での競争優位性を確保するため、重要技術やサプライチェーンの管理が企業存続の鍵となる。各社でリスクマネジメント強化や体制整備が進むが、取り組みは緒に就いたばかり。日本企業はどのように経済安全保障にアプローチすればいいのか。日本企業で初めて、三菱電機に設置された専門部署である経済安全保障統括室の室長を経験し、現在は、電通総研経済安全保障研究センターで副センター長を務める伊藤隆氏に聞いた。
2025/11/17
-
-
-
-
-
社長直轄のリスクマネジメント推進室を設置リスクオーナー制の導入で責任を明確化
阪急阪神ホールディングス(大阪府大阪市、嶋田泰夫代表取締役社長)は2024年4月1日、リスクマネジメント推進室を設置した。関西を中心に都市交通、不動産、エンタテインメント、情報・通信、旅行、国際輸送の6つのコア事業を展開する同社のグループ企業は100社以上。コーポレートガバナンス強化の流れを受け、責任を持ってステークホルダーに応えるため、グループ横断的なリスクマネジメントを目指している。
2025/11/13
-
リスクマネジメント体制の再構築で企業価値向上経営戦略との一体化を図る
企業を取り巻くリスクが多様化する中、企業価値を守るだけではなく、高められるリスクマネジメントが求められている。ニッスイ(東京都港区、田中輝代表取締役社長執行役員)は従来の枠組みを刷新し、リスクマネジメントと経営戦略を一体化。リスクを成長の機会としてもとらえ、社会や環境の変化に備えている。
2025/11/12
-
入国審査で10時間の取り調べスマホは丸裸で不審な動き
ロシアのウクライナ侵略開始から間もなく4年。ウクライナはなんとか持ちこたえてはいるが、ロシアの占領地域はじわじわ拡大している。EUや米国、日本は制裁の追加を続けるが停戦の可能性は皆無。プーチン大統領の心境が様変わりする兆候は見られない。ロシアを中心とする旧ソ連諸国の経済と政治情勢を専門とする北海道大学教授の服部倫卓氏は、9月に現地視察のため開戦後はじめてロシアを訪れた。そして6年ぶりのロシアで想定外の取り調べを受けた。長時間に及んだ入国審査とロシア国内の様子について聞いた。
2025/11/11
-






※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方