2026/07/06
防災・危機管理ニュース
2018年7月の西日本豪雨は6日、最初の大雨特別警報から8年を迎えた。「当時の気持ちを忘れない」。甚大な被害が出た岡山県や広島県の各地では、住民らが犠牲者の冥福を祈り、風化防止を誓った。
75人が死亡した岡山県倉敷市では、特に被害が大きかった真備町地区で追悼行事が行われた。毎年献花に来るという学童支援員の小倉智美さん(53)=同市=は水害で自宅が全壊した。当時中学生だった長男は被災を機に自衛官を志したといい、「当時の気持ちを忘れず頑張っている。その報告に訪れた」と話した。
伊東香織市長も献花し、約10秒間、手を合わせた。「亡くなった人の思いや災害の記憶、教訓を後世に伝えることが私たちの大きな責任」と表情を引き締めた。
広島県坂町小屋浦地区でも住民らが黙とう。母と叔母を亡くした水尻忠道さん(64)は「壊れた物は直るが命は戻らない」と述べ、防災への備えの大切さを強調した。
これに先立ち、小屋浦小の児童約50人が防災について学んだ。被災時3歳だった小学6年の坂本羽琉さん(11)は、毎年この日にハザードマップを見て避難先を確認しているといい、「守れる命を増やしていきたい」と力を込めた。
広島市安芸区では、家族を亡くし、自らも約12時間生き埋めとなった男性=同区=が遺族を代表してあいさつ。「二度と経験したくない出来事」と振り返り、「災害の記憶は薄れていくかもしれないが防ぎたい。二度と犠牲者を出さない取り組みをする」と誓った。
タクシー乗務中の夫を失った同市西区の大下峰子さん(76)は「『気を付けてね』と見送ったのが最後。帰って来なくなるとは思わなかった」と声を絞り出す。「立ち直れないぐらい落ち込んだが、頑張らないといけない」と前を向いた。
松井一実市長は安芸区役所で献花後、「災害を教訓に地域全体の防災力を高めたい」と語った。
西日本豪雨では災害関連死を含め300人超が死亡するなど、中国地方を中心に甚大な被害が出た。特に被害が大きかった岡山県では95人、広島県では153人、愛媛県では33人の死者(災害関連死を含む)が出たほか、行方不明者の捜索も続いている。
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
- 堤防決壊は「人災とも言える」=治水事業巡り、長引く裁判―真備水害訴訟
- 「当時の気持ち、忘れない」=冥福祈り、風化防止誓う―西日本豪雨8年、住民ら・岡山、広島
- 1223万人のメアド漏えい=KDDI、不正アクセスで報告書
- 大型猛烈な台風9号、グアム通過=10~11日に先島諸島接近か―気象庁
- ベネズエラ地震の死者3300人超=対応遅れ、政府は批判聞き入れず
おすすめ記事
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/07/05
-
「情シス任せ」「コンサル任せ」では終わる
社会機能の維持に欠かせない業種でサイバーインシデントが相次いでいます。事業停止の影響は一企業のビジネスの域を超えサプライチェーン全体に波及。いまやセキュリティは経営の重要課題です。企業を取り巻くサイバーリスクと求められる対策について、日立ソリューションズの扇健一氏と辻󠄀敦司氏に聞きました。
2026/07/03
-
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/06/30
-
-
-
W杯に水を差したDAZN契約プラン表示が原因で大炎上
世界最大のスポーツイベントであるサッカーのW杯が6月12日に開幕。日本は1勝1分けで決勝トーナメント進出を大きく引き寄せている。その裏でW杯の視聴契約を巡ってSNSで大炎上していたのが、スポーツコンテンツの配信会社であるDAZNだ。W杯の全試合を視聴できる年間契約プラン表記に問題があり、13日にお詫びを発表した。しかしその対応も反感を買い、炎上は継続。最終的には年間プラン自体を取り下げた。DAZNの何が問題だったのか、消費者問題に詳しい住田 浩史弁護士に聞いた。
2026/06/23
-
-







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方