2025/11/25
防災・危機管理ニュース
深刻化する物流業界の運転手不足を背景に、政府と商用車メーカーが、自動運転トラックの実用化に向けた実証実験を加速させている。目指すのは、特定条件下で運転手なしで走行する「レベル4」だ。ただ、大型車の自動運転は「一度でも事故が起きれば、社会が受け入れなくなる」(メーカー幹部)との不安もある。今後は実験とともに一般の人の理解醸成にも力を入れる構えだ。
「注意深いドライバー以上の運転を目指している」。いすゞ自動車の佐藤浩至常務執行役員は18日、北海道むかわ町のテストコースで、自動運転トラックのイメージを報道陣に語った。
この日公開された実証実験用の大型トラックは、1周約5キロのコースを走行。自動で車線変更したり、車を追い越したりし、発進時の加速や停止時の減速もスムーズだ。運転手は座っているが、ハンドルやブレーキには触れず、システムはレベル4への対応を想定する。いすゞは来年1月、自社グループ内の物流の一部を自動運転トラックに担わせる実験を始める。
同様の実証実験は、日本各地で行われている。政府の旗振りで商用車大手4社などは2021年度に高速道路での検証に着手。個別機能の確認から一連の運転の流れを検証する実践段階を迎えている。自動運転システムを手掛けるT2(東京)は7月、運転の一部を自動化する「レベル2」の輸送を関東―関西間の一部に導入し、国内で初めて事業化した。三菱ふそうトラック・バス(川崎市)も、来年1月からトレーラーで実証する。
これらは運転手が乗っている。経済産業省の調査では、30年度にトラックの輸送能力は約34%不足するといい、レベル4の実用化は急務だ。
一方で、無人走行する大型トラックの実用化には、社会から理解を得られるかが鍵を握る。いすゞの興津茂商用モビリティ推進部長は、講演活動で知識の普及を図るとともに、「試乗などを通じて、一般人が自動運転に触れる機会を増やしていきたい」と話す。
〔写真説明〕テストコースを走るいすゞ自動車の自動運転トラック=18日午後、北海道むかわ町
(ニュース提供元:時事通信社)

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