ゴースト(幽霊)が作る料理が大人気?
第4回:ニューノーマルのビジネス

ライアン カミムラ
英国の大学院を卒業後、新建新聞社に入社。リスク対策.comの記者、編集者を経て現在某機械メーカーの海外営業部に勤務。主にコロナ前は海外展示会や海外営業担当、コロナ後はオンラインで英語プレゼンに従事。記者時代の経験を生かし、現在も記事、イラスト、翻訳を兼業。
2022/03/01
危機管理で学ぶ英語
ライアン カミムラ
英国の大学院を卒業後、新建新聞社に入社。リスク対策.comの記者、編集者を経て現在某機械メーカーの海外営業部に勤務。主にコロナ前は海外展示会や海外営業担当、コロナ後はオンラインで英語プレゼンに従事。記者時代の経験を生かし、現在も記事、イラスト、翻訳を兼業。
すっかり常態化したテレワーク、街中で目にするようになったUber eats、Zoomを使ったオンラインフィットネスや語学学習etc…。新型コロナウイルスの感染拡大とともに始まったニューノーマル。そんな新しい生活様式から、サービス、小売業界の変化をテーマに英語学習していきましょう!
1. British department store group Debenhams went into administration in 2020.
イギリスの大手デパートのデベナムズは、2020年に経営破綻した。
go into administrationを直訳すると「管理下に入る」。ここから転じて、「破産申請する」という意味になります。なお、Debenhamsはイギリスで有名な全国チェーンのデパート。長引くコロナの影響により、昨年5月に240年以上の歴史に幕を閉じました。また、日本でも人気のあった花柄のバッグで有名なキャス・キッドソンも倒産するなど小売店への打撃が深刻です。
2. Many customers saved money during COVID lockdowns and could afford to splurge on artisanal cheese.
New York Times, 22 Dec. 2021
コロナウイルスのロックダウン期間中に節約したおかげで、高級チーズを買う余裕がある客が増えた。
splurgeは「散財する」という動詞。「コロナ疲れ」のストレス解消とするショッピングは revenge shoppingと言います。日本語だと「労(ねぎら)い消費」という近い表現がありますね。米マッキンゼーの調査によると、アメリカ人の51%がコロナ終息後に散財したい欲求があるそうです。
3. Traffic at retail stores on Black Friday dropped 28.3% compared with 2019 levels.
CNBC, 27 Nov 2021
ブラックフライデーの小売店への来店者数は2019年と比較して28.3%下がった。
Black Fridayは、サンクスギビング(感謝祭 11月4週目の木曜日)の翌日の金曜日です。年末商戦の幕開け日として、毎年アメリカでは1年で最も売上が見込まれる日とされます。最近日本でもチラホラと目にするようになりました。”black”の由来や意味は諸説あるようですが、「黒字」の意味が一番浸透しているようです。
4. The COVID-19 pandemic accelerated the growth of the ghost kitchen industry around the world.
コロナウイルスは世界中でゴーストキッチン分野を急成長させた。
ghost kitchenとは、デリバリーや持ち帰りをする顧客をターゲットにした厨房機能のみのアメリカ発祥のレストランの新しい形態です。日本でも、店舗の実態がなくキッチンをシェアしているだけというケースも多く見受けられるようになりましたね。元々は賃料が高いアメリカ都市部で地代を安くする目的で2015年頃に始まりましたが、コロナ自粛やロックダウン時のサービスとして大変注目を浴びています。 他に「クラウドキッチン」とも呼ばれます。ちなみに「持ち帰り」を意味するTake Outはアメリカ英語、イギリスではTake Awayが使われます。
危機管理で学ぶ英語の他の記事
おすすめ記事
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/09/02
ゲリラ雷雨の捕捉率9割 民間気象会社の実力
突発的・局地的な大雨、いわゆる「ゲリラ雷雨」は今シーズン、全国で約7万8000 回発生、8月中旬がピーク。民間気象会社のウェザーニューズが7月に発表した中期予想です。同社予報センターは今年も、専任チームを編成してゲリラ雷雨をリアルタイムに観測中。予測精度はいまどこまで来ているのかを聞きました。
2025/08/24
スギヨ、顧客の信頼を重視し代替生産せず
2024年1月に発生した能登半島地震により、大きな被害を受けた水産練製品メーカーの株式会社スギヨ(本社:石川県七尾市)。その再建を支えたのは、同社の商品を心から愛する消費者の存在だった。全国に複数の工場があり、多くの商品について代替生産に踏み切る一方、主力商品の1つ「ビタミンちくわ」に関しては「能登で生産している」という顧客の期待を重視し、あえて現地工場の再開を待つという異例の判断を下した。結果として、消費者からの強い支持を受け、ビタミンちくわは過去最高近い売り上げを記録している。一方、BCPでは大規模な地震などが想定されていないなどの課題も明らかになった。同社では今、BCPの立て直しを進めている。
2025/08/24
ゲリラ豪雨を30分前に捕捉 万博会場で実証実験
「ゲリラ豪雨」は不確実性の高い気象現象の代表格。これを正確に捕捉しようという試みが現在、大阪・関西万博の会場で行われています。情報通信研究機構(NICT)、理化学研究所、大阪大学、防災科学技術研究所、Preferred Networks、エムティーアイの6者連携による実証実験。予測システムの仕組みと開発の経緯、実証実験の概要を聞きました。
2025/08/20
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方