2025/12/20
首都直下地震新たな被害想定
首都直下地震では、道路の陥没や沿道の建物火災などによる深刻な交通まひが発生し、消防の消火・救助活動に重大な支障が及ぶ恐れが懸念される。建物の耐震化などハード面での対策に加えて、住民らによる初期消火や救助活動などが重要とされる中、コロナ禍以降に浸透した在宅勤務者に対する期待が高まる。
首都直下地震が起きた場合、都心部の交通量を削減して緊急車両の通行路を確保するため、一般車両は環状7号線より内側への通行が禁止される。それでも火災の拡大や道路の損傷、放置車両などにより、1日以上不通になる道路が生じる恐れがある。
今回の被害想定によると、東京都内では最大で死者約8000人、負傷者約5万人、全壊・焼失棟数約17万6000棟に上る。東京消防庁管内のポンプ車は489台、救急車は275台で、同時多発する火災や救助事案への対応は困難を極めるとみられる。
消防団員の数も減少傾向にあることから、報告書は初期消火などを含む防災活動を担う自主防災組織の重要性を指摘した。ただ、東京圏での同組織の活動カバー率は全国より低い78%にとどまる。
そこで、日中の地域の救出・救護活動の担い手として期待されるのが在宅勤務者だ。東京圏で昨年、テレワークをする雇用型就業者は36.8%で、全国平均(24.6%)を上回る。報告書では、国などに「あらかじめ企業などを通じて協力を呼び掛けておく必要がある」と明記された。
東京消防庁は首都直下地震に備え「防災訓練や各種行事、幼少期からの啓発活動などを通じて、防災意識の普及に努め、行動力の向上を図っている」としている。
〔写真説明〕青森県東方沖を震源とする強い地震で陥没した道路と落下した車両=9日、青森県東北町
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/07/05
-
「情シス任せ」「コンサル任せ」では終わる
社会機能の維持に欠かせない業種でサイバーインシデントが相次いでいます。事業停止の影響は一企業のビジネスの域を超えサプライチェーン全体に波及。いまやセキュリティは経営の重要課題です。企業を取り巻くサイバーリスクと求められる対策について、日立ソリューションズの扇健一氏と辻󠄀敦司氏に聞きました。
2026/07/03
-
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/06/30
-
-
-
W杯に水を差したDAZN契約プラン表示が原因で大炎上
世界最大のスポーツイベントであるサッカーのW杯が6月12日に開幕。日本は1勝1分けで決勝トーナメント進出を大きく引き寄せている。その裏でW杯の視聴契約を巡ってSNSで大炎上していたのが、スポーツコンテンツの配信会社であるDAZNだ。W杯の全試合を視聴できる年間契約プラン表記に問題があり、13日にお詫びを発表した。しかしその対応も反感を買い、炎上は継続。最終的には年間プラン自体を取り下げた。DAZNの何が問題だったのか、消費者問題に詳しい住田 浩史弁護士に聞いた。
2026/06/23
-
-







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方