下請け業者から納入した自動車用の電装部品について品質検査を行わずに不当返品していたなどとして、公正取引委員会は24日、下請法違反で、自動車部品メーカー「東洋電装」(東京都港区)に再発防止を求める勧告を出した。
 公取委によると、同社は2023年12月~25年4月、自動車のトランスミッション(変速機)に使う部品などの製造を委託する下請け27業者に対し、品質検査を行っていないにもかかわらず、傷があるなどとして約560万円分を返品していた。
 また、遅くとも23年12月以降、下請け57業者に対し、長期間発注する予定がないのに、自社所有の金型を無償で保管させるなどしていた。
 同社は19年9月にも同法違反で公取委から勧告を受けていた。
 同社は「公正かつ健全な取引徹底を最優先に取り組み、コンプライアンス体制の一層の強化を進めていく」などとコメントした。 
〔写真説明〕公正取引委員会=東京都千代田区

(ニュース提供元:時事通信社)