2026/01/05
防災・危機管理ニュース
中部電力の林欣吾社長は5日、名古屋市の本店で記者会見し、浜岡原発(静岡県御前崎市)の再稼働の前提となる新規制基準への適合性審査を巡り、想定される地震の揺れ(基準地震動)を過小評価していた疑いがあると発表した。外部の弁護士からなる第三者委員会を設置して調査を行う。
原子力規制委員会は昨年12月、同社から報告を受けて審査を停止。早期の再稼働は困難な情勢となった。林社長は「審査に重大な影響を及ぼす恐れがある。当社の原子力事業への信頼を失墜させ、事業の根幹を揺るがしかねない」と述べ、陳謝した。経済産業省は5日、電気事業法に基づく報告を同社に求めた。
中部電は2014~15年、規制委に3、4号機の審査を申請。約9年の審査を経て、23年9月に、基準地震動を1200ガル(加速度の単位)などとすることで規制委側から大筋で了承された。
同社によると、基準地震動の策定に使う地震波を算出する際、計算条件の異なる複数の地震波の平均値を「代表波」とする手法を採用。規制委にも同様の説明をしていた。
しかし、18年以前から説明と異なる手法で代表波を選んでいたほか、同年ごろからは平均値とは異なる地震波を意図的に代表波にしていた。こうした操作は本社原子力土建部の社員複数人が行っていたという。結果的に基準地震動が小さくなる可能性があり、豊田哲也原子力本部長は「地震動を小さめにしたいという意図があっただろうと思う」と認めた。
〔写真説明〕記者会見する中部電力の林欣吾社長=5日、名古屋市
〔写真説明〕謝罪する中部電力の林欣吾社長(左)ら=5日、名古屋市
(ニュース提供元:時事通信社)


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