【ベルリン時事】人工知能(AI)を使った翻訳ソフトで知られるドイツのIT企業「DeepL」が年内に同時通訳ソフトの日本語版を市場投入する方針であることが分かった。開発責任者のレオナルド・ドーイン氏が1日までに、時事通信とのインタビューで明らかにした。機械による通訳の時代が幕を開けたとし、イヤホンを通せば「いつでもどこでも」外国語が母語で聞こえるような技術が近い未来の姿だと述べた。
 投入予定の同時通訳ソフト「ボイス・トゥー・ボイス」は、音声認識と機械翻訳、話者の声色を再現する音声技術を統合。多国籍企業などのオンライン会議を念頭に、「多言語かつ複数の話者に対応」させるという。スマートフォンアプリでも展開する方針だ。
 ドーイン氏によると、同社が既に提供している音声翻訳サービスは「日本が最も重要な市場」。新たな通訳ソフトは、文の構造と意味を正確につかんで「5秒以内」に出力できるよう調整中で、一部の日本企業が試験的に導入している。
 同時通訳ソフトの開発には、グーグルやアップルなど米巨大IT各社も相次いで参入。DeepLは企業向けに、訳し方を顧客が設定する用語集機能などを搭載し、差別化を図る。
 ドーイン氏は機械通訳の技術革新は「始まったばかり」と強調。開発チームは、イヤホンを着けるだけで異言語同士で会話できるような新技術に「非常に意欲的だ」とし、早ければ来年にも構想の一端が具現化する可能性があると語った。 
〔写真説明〕ドイツIT企業DeepLの同時通訳ソフト開発チームを率いるレオナルド・ドーイン氏=1月23日、ベルリン

(ニュース提供元:時事通信社)