5つのフェーズで緊急事態対応を解説。


経営層、総務、リスク管理、広報部門に不可欠な1冊

本書は不祥事の対応をメインに解説しているが、不祥事以外のさまざまな危機、例えば災害対応でも、基本的な流れは同じだ。最初に行うのは事態の把握。そして次にどのような危機が起こりうるのかリスクを評価し対策を考える。その上で人命最優先の方針のもと対応にあたり、被害拡大防災と対応の改善を行うといったPDCAサイクルを回していくことが重要なのだ。

本書は、こうした緊急事態において、状況の悪化を防ぐための「先手」の対応を可能にする具体的な実務を紹介している。各フェーズで、「対策本部をどのように立ち上げ、運用していくか」、「コールセンターをどのように設置していくか」、「Q&AをWEBサイトやプレスリリースにどのように反映していくか」、「行政への対応はどのように行うか」などの実務上の細かい疑問点にも言及しているため、実際に事故が起きた際の手引書にもなるだろう。経営層はもちろん、総務、リスク管理、広報部門など各部門で読んでほしいお薦めの1冊。関連書籍として、「クレーム対応の「超」基本エッセンス、反社会的勢力排除の「超」実践ガイドブック」も、併せて危機管理に携わる方にお薦めしたい。

対策本部長の役割チェック項目(例)

・ 第一報は誰から入り、どのような初動対応をしたか

・ 被害者への謝罪(見舞い)訪問の日程・人員の調整指示は出したか

・ 被害拡大の可能性や2次3次的な問題発生の可能性は確認したか

・ 行政への届け出や説明の要否を確認したか

・ 記者会見の開催が必要か、そのタイミングは検討したか

・ 過去の類似事件や判例など、対策の検討に必要な資料は揃ったか

・ 管理体制の不備など、会社の落ち度の有無は確認できたか

・ 外部からの問い合わせには自社だけで対応できるか、緊急時コールセンターの外注が必要か否か検討したか

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