2025/12/31
防災・危機管理ニュース
2025年の東京株式市場は、人工知能(AI)関連株のブームなどにけん引され、日経平均株価が一気に5万円台に上昇した。来年は「6万円超え」との声も聞かれるが、AI関連企業による巨額の設備投資に対する疑念も浮上している。一方、来年の円相場は円安基調となり、長期金利は高止まりするとの見方が多い。
年初に3万9000円台だった日経平均は、トランプ米政権の相互関税が発表された4月に3万円近くまで急落した。しかし、関税交渉の進展により、投資家心理が改善。AI産業の成長期待から半導体関連株が大幅上昇し、相場をけん引した。上場企業の自社株買いや米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測も株価を支えた。10月には、高市早苗首相による積極的な財政支出への期待も加わって日経平均は初めて5万円を超えた。
外国為替市場の円相場は年初、1ドル=157円台だったが、トランプ関税への警戒感や日銀の利上げ観測を背景に円買いが強まり、4月に139円80銭台まで円高に振れた。その後、高市政権の政策による財政悪化懸念などで円は売り戻され、11月に157円90銭近くまで下落した。12月30日午後5時現在は、155円97~98銭だった。
長期金利の指標となる新発10年物国債の流通利回りは、ほぼ一貫して上昇(債券価格は下落)基調をたどった。日銀の利上げ観測が金利上昇につながったほか、積極財政も国債増発を連想させ、年初の1.1%台から12月に一時2.1%と、約26年10カ月ぶりの高水準まで上昇した。30日は2.060%で取引を終えた。
来年の株価について、市場では「米金融緩和と高市政権の経済政策を前提にすれば、日経平均は6万円台を目指す」(銀行系証券)といった強気の見方が少なくない。ただ、AI関連企業が巨額投資に見合う収益を生み出せなければ、「失望感から日経平均が4万円を割る可能性もある」(投資助言会社)と警戒する声も上がっている。
外国為替市場では、円安基調が続くとの予想がやや優勢だ。日本は高市政権の金融緩和志向や物価上昇率の鈍化、米国は堅調な経済が見込まれ、「市場が想定するほど日米の金利差は縮まらない」(資産運用会社)との見方が円安シナリオの背景にある。
債券市場は、日銀の利上げペースが緩やかなものの、高市政権の財政拡張路線に対する懸念は払拭されないとして、国債が売られやすい状態が続きそうだ。長期金利は2%台前半を中心に高止まりするとの予想が多い。
(ニュース提供元:時事通信社)
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