2026/04/17
防災・危機管理ニュース
中東情勢の緊迫化は、中国経済にも影響を及ぼし始めている。原油高やサプライチェーン(供給網)の混乱を背景に物価高が進み、成長を支えてきた輸出も失速。各地で先行きを不安視する声が漏れる。
中国雲南省大理の大理古城。4月上旬、土産物店の店主が頭を抱えていた。「観光客数は増えていると思うが、利益はむしろ減っている」。
背景にあるのは仕入れコストの上昇だ。原油高に伴いプラスチック製品が値上がり。同店は、卸売業者から一部製品について3割の値上げを通知されたという。付近に競合店も多いため「販売価格に転嫁はできない」と顔をしかめた。
中国では、国内線の燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)が4月から一気に6倍に値上がりした。大理は国内主要都市から遠く、「観光客数に響く」(民宿経営の女性)と懸念の声も上がる。一方、雲南省で国際物流を取り扱う事業者の男性は、バンコクまでの輸送費が今年に入り5割以上値上がりしたと明かした。
統計局の公表資料から計算すると、1~3月期の国内総生産(GDP)は物価の影響を織り込んだ名目ベースで前年同期比4.9%増と、昨年10~12月期の3.9%増から加速。SNSでは物価上昇を懸念する投稿も目立つ。中国では不動産不況を背景にデフレが長く続いており、北京の外交筋は「わずかな値上がりでも市民の反発を招きやすい」と指摘する。
一方、3月の輸出は前年同月比でわずか2.5%増にとどまり、春節(旧正月)の影響をならした1~2月の21.8%増から大幅に鈍化した。
統計局の毛盛勇副局長は16日の記者会見で、中東情勢の悪化に伴うマイナス影響について「限定的で、(政府は)制御できる」と強調。懸念の打ち消しを図った。
〔写真説明〕中国雲南省大理の土産物店=7日
(ニュース提供元:時事通信社)

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